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作者:三河ごーすと,シロタカ
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2017-01-25(集英社)
价格:¥600 原版
文库:DashX文库
丛书:逆転召喚(3)
代购:lumagic.taobao.com
逆転召喚 3 ~裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて~ この本は縦書きでレイアウトされています。 CONTENTS  目次 序章 遺伝子の信奉者たち 第 一 章 黒死龍、現る 第 二 章 真夜中の襲撃者 第 三 章 成長 第 四 章 傀儡の王 終章 龍を飼う者 セカンド序章 真夜中の読書会 ダッシュエックス文庫DIGITAL 逆転召喚3 ~裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて~ 三河ごーすと 序章 遺伝子の信奉者たち 《セメタリー》――。  一年間、二十四時間、一時たりとも太陽が昇ることのない常闇の国。  妖怪、悪魔、死霊怨霊魑魅魍魎。  古今東西ありとあらゆる負の存在が集まり、せめぎ合い、寄り合い、形成された暗黒の世界。  悪霊の瘴気に汚染された大地からは新たな命が芽生えることはない。王都の中心に建てられた歪な形の塔の頂から絶え間なく流れる呪詛歌が、死霊術士の魔力を運び、死にゆく者を再利用することで命を循環させている。  そんな死せる国家のはずれ――《ZOO》との国境にほど近い場所に位置する砦に、複数の人間の姿があった。 「最前線に出ていた生徒から連絡がきたぞ、伊織よ。悪魔どもとの戦争はおおむね順調、国土の三十パーセント程が我らの手に落ちたようだ」  大柄な筋肉質の男、金剛司は会議室に入ってくると同時にそう言った。声に勝利を喜ぶような雰囲気はない。 「……貴様の言った通りになったな」 「だろう?」  会議室の奥、動物の骨で組まれた椅子に深く腰かけた、長身白髪の男――彩東伊織は、つまらなそうにそう言った。 「僕には生まれながらに最高の人生と円満な死が約束されている。たとえ相手が悪魔だろうと、定められた未来は変えられない」 「何の疑いもなくそう信じられるのだな、貴様は」 「信じるも信じないもないさ」  くすり、と伊織は笑う。 「世界はすべて僕の都合がいいようにできている――これは事実なんだからね」 「ハッ。好きに言っておけ」  司は鼻で笑うと太い腕を組んで壁に背を預けた。これ以上は何も話すことがないという意思表示である。 「会長。ひとつ懸案事項があります。発言をお許しください」  窓際の席に座っていた女子生徒が軽く挙手をしながら口をひらいた。  赤いカチューシャをつけた長い黒髪の少女で、鼻筋の通った端整な顔立ちをしている。  名前は愛洲琴葉。