勇者ですが異世界でエルフ嫁とピザ店始めます
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ＣＯＮＴＥＮＴＳ
第１話 異世界召喚、勇者選べます
第２話 ハイカロリー勇者様大歓迎
第３話 初めてのピザ作り
第４話 宴の準備
第５話 領主一家にピザ振る舞い
第６話 勇者に憧れる木こりのハンス
第７話 初デリバリーのお客様はキャリアウーマン？
第８話 リリアの女子会
第９話 エレオノーラの秘密
第10話 大市場へ行こう
第11話 異国の商人
第12話 みんなでリンゴ狩り
第13話 消えたアップルパイ
第14話 エレオノーラ、再び
第15話 ボーナスアイテムのミッション
第16話 ドラゴン騒ぎ
第17話 ドラゴンと対決
ダッシュエックス文庫DIGITAL
勇者ですが異世界でエルフ嫁とピザ店始めます
城崎火也
第１話 異世界召喚、勇者選べます
「はあ、お腹すいた……」
カイトは空腹のあまりため息をついた。仕事が忙しすぎて、朝食にバランス栄養食のバーをかじったきりだ。
「つらい……お腹減った、つらい……」
空腹のあまり、虚ろな目になってしまう。頭は朦朧としているのに、足だけはせかせかと競歩の選手のように素早く動く。
「何食べよう……ラーメン、カレー、牛丼、ハンバーガー……」
そのとき、こちらに向かって走ってくるピザのデリバリーバイクが目に入った。
今一番人気のピザ店のマークが描かれている。
「ああ、ピザもいいな……ピザ、ピザ――」
気づいたときには、まったく速度を緩めないデリバリーバイクが目の前に迫っていた。
「ピッ……」
それがカイトの発した最後の言葉になった。
ブレーキをかけずに突っ込んできたピザのデリバリーバイクに撥ねられ、カイトは宙を舞った。
＊
気づいたときには、カイトは天上の美しい城にいた。
周囲には白い雲が漂い、白銀に輝く床が広がる広間には、一人の女神がいた。
女神――もちろん、そんなものを見たことはない。
だが、恐らくそうであろうと思わずにはいられない神々しさが彼女にはあった。
きらきらと光る白銀のローブ、床に届こうかという輝く金色の髪。
一見、人のように見えて、明らかに異質な存在だった。
「あの……俺……」
「よく来ましたね。こちらへどうぞ」
女神に誘われて進んでいくと、シンプルなパイプ椅子を勧
