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作者:榊一郎,ゆーげん
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-12-02(讲谈社)
价格:¥416 原版
文库:讲谈社轻小说文库
丛书:アウトブレイク·カンパニー 萌える侵略者(16)
代购:lumagic.taobao.com
アウトブレイク·カンパニー 萌える侵略者16 ご利用になるブラウザまたはビューワにより、表示が異なることがあります。 口絵・本文イラスト/ゆーげん 第一章 セカイがセカイが大ピンチ?  飽きるほどに見慣れた我が帝都の風景は……あちらこちらで大きく様変わりしていた。 「……ひどいものですな」  妾の隣に座っている宰相のザハールが、呟くようにそう評した。  確かにひどい。  羽車の窓から街路の様子を覗き見ると、まず目につくのが怪我人達だった。あちこちで地面に直接座り込んでいる。医術の心得のある者や、治癒の魔法の心得のある者が、忙しげに彼らの間を走り回っているのも見えた。  彼らが路上にいるのは、建物の中に──屋根の下にいる方が危険だと分かっているからだろう。喚いていたり、啜り泣いていたり、あるいはただ呆然としていたり、様子はさまざまだが、彼らの多くが初めて体験するこの災いに、相当な衝撃を受けたのは間違いあるまい。 「…………」  泣き叫ぶ幼子を抱えたまま、瓦礫に背中を預けて座っている男の姿が見えた。  年齢からして幼子の父親だろう。だがその傍らにいるべき母親の姿がない。怪我をしてどこかに運ばれていったのか、幼子と夫を置いて自分だけ逃げたのか、あるいは……彼の背後の瓦礫の下にまだ埋まったままなのか。  建物も──さすがに丸ごと倒壊したものは少ないが、一部が崩れたり、傾いたり、あるいは壁全体に亀裂が走ったりと、完全に無事である家屋はほとんど見かけない。  いや。たとえ外見が無事に見えたとしても、中は惨憺たるありさまであろう。花瓶やら絵の額やらが落ちて壊れる程度ならば、まだしも……大きく重い家具までが倒れているとなると、床そのものが傷んでいることも考えられる。貴重な品や大事な品、あるいは手当てのための道具や薬──そういったものを取りに入るのすら、ままならないと聞く。  誰も、こんなことになるとは思っていなかったのだろう。  だから備えなど、あるはずもなかった。  大地は盤石たるもの。我々はそう思って疑いもしなかった。  ──『地震』。  言葉としては妾も知ってはいたが、それを自分が、そして我が帝都が体験することになるとは思ってもみなかった。少なくとも妾が──ペトラルカ・アン・エルダント三世が即位してからは、我が国で地震と呼べるようなものが発生した記録はない。ザハールが若い頃に一度経験し