后退 返回首页
作者:白米良,たかやki
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-12-25(overlap)
价格:¥720 原版
文库:overlap文库
丛书:ありふれた職業で世界最強(5)
代购:lumagic.taobao.com
ありふれた職業で世界最強 5 目次 序章 第一章 グリューエン大火山 第二章 メルジーネ海底遺跡 第三章 新たな誓い 終章 番外編 晴れ時々、局所的雷龍  荘厳な王城の広い廊下を、一人の男が歩いていた。カッカッと乱暴に踏み鳴らされる足音と、男の険しい表情に、すれ違った者達はぎょっとした表情をしている。 「フリード様っ」  荒れ狂う内心を自覚なく垂れ流していた男に、張りつめたような声がかかった。 「ミハイルか」 「フリード様っ。カトレアが、カトレアがやられたと! 任務から戻ったら、他の連中が話していてっ。噓ですよね? カトレアが死んだなんて、そんなのあるわけがない! だって、あいつにはフリード様のアハトドだってついてっ――」  フリードと呼ばれた男は、取り乱した様子の部下――ミハイルの肩に手を置いた。ぐっと、何かを堪えるような力強さで。それだけで、ミハイルは悟った。【オルクス大迷宮】への任務に旅立った大切な存在が、永遠に帰らぬ人になったということを。 「なぜ……そんな。勇者は、それほどに強力だったのですか? あれほどの魔物を従えても歯が立たないほどに? そんなことが……」 「落ち着け、ミハイル。事前の調査に間違いはない。今の勇者に、カトレアを退けるほどの力はないはずだ」 「ではっ、ではなぜっ」  瞳に絶望を映し、フリードへ摑みかからんばかりの勢いで尋ねるミハイル。フリードは、頭を振ると、おもむろに関係のなさそうな、されど重大な問題を口にした。 「ウルの町での任務が、失敗に終わった」 「なっ。……それは、やはり対象が裏切らなかったと?」 「いや、そうではない。作戦は成功し、六万の魔物がウルの町ごと豊穣の女神を蹂躙するはずだった。だが――イレギュラーに潰されたのだ」 「イレ、ギュラー?」  なんのことだと首を傾げるミハイルに、フリードは、まるで見えない敵を睨みつけるが如く、虚空へ鋭い視線を向けた。 「たった四人に、魔物の軍勢を蹂躙されたのだ。おまけに、任務に当たっていたレイスは片腕を失い、帰還を強行したために戦線復帰は絶望的な状況だ」 「馬鹿な、レイスまで……。それにフリード様の強化を受けていない魔物とはいえ、その数を四人で? それはいったいなんの冗談ですか?」  慄くようにふらついたミハイルへ、フリードは視線を戻す。 「冗談であればよかったのだがな…