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作者:鏡遊
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-12-02(角川书店)
价格:¥620 原版
文库:角川Sneaker文库

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グレイトフル·バッド 闇に堕ちた英雄  目次 序章 1章 暗黒の都市 2章 未来の仇敵 3章 百年の悪夢 4章 その男は悪へと向かう 5章 闇から来るもの 6章 光なき英雄たち 終章 あとがき グレイトフル・バッド 闇に堕ちた英雄 鏡 遊 角川スニーカー文庫 本作品の全部または一部を無断で複製、転載、配信、送信したり、ホームページ上に転載したりすることを禁止します。また、 本作品の内容は、底本発行時の取材・執筆内容に基づきます。  陽の光も届かない、はるかなる地下にその部屋はあった。  数十人の人間が充分に入れるほどに広く、壁も床も石造りで、その石そのものが淡く発光し、あたりを照らしている。  部屋の奥に、一段高くなっている祭壇のような場所があった。  そこに、一人の少年が横たわっている。年齢は十代なかばほど。  若いのだが、黒髪に白いものが混じっている。  不意に──少年は目を開けた。それから、ゆっくりと立ち上がり、あたりを見回す。  少年は、ややぎこちない動きで祭壇から下りて歩き始めた。  部屋の奥に階段を見つけ、一段ずつ慎重に歩を進めていく。  長い長い階段を昇りきると、その先は一切の光が差さない暗闇だった。  少年は壁に手をつき、さらに前へと歩いて行く。何度もつまずき、時間の感覚もわからなくなるほど歩くと、行く先に小さな光が見えた。  古い木造の扉だった。わずかな隙間から光が差し込んでいる。歪んで開きづらくなっている扉を、少年は体当たりするようにして開いた。 「…………っ!」  少年は、まばゆい光に顔をしかめた。扉の向こうは屋外で──見渡す限りの荒野が広がっている。  乾いた大地と、まばらに点在している草木。それだけだった。  少年は背後を振り向いた。  そこには──朽ちかけた、漆黒の石で築かれた巨大な城が建っている。  少年は不意に気づいた。そして、思い出した。  世界制覇を目指した、邪悪なる者──魔王と呼ばれた男が築いた城であることを。  少年は、魔王に挑んだ六人の戦士の一人であったことを。 「魔王を殺したんだっけ……」  少年は、小さくつぶやく。  そうだ、それは間違いない。  古の神々によって鍛え上げられた宝剣を振るって魔王と戦い、最後にその心臓を貫いたときの手応えを覚えている。  そして── 「あれ? 俺も