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作者:空埜一樹,しばの番茶
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-10-25(集英社)
价格:¥600 原版
文库:DashX文库

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無双竜撃の継承者〈スレイヤー〉 この本は縦書きでレイアウトされています。 CONTENTS 序 章 敵対する者達 第一章 竜伐者という存在 第二章 竜少女の目的 第三章 宝珠を求めて 第四章 導かれし場所で 最終章 想い、ただそれだけで。 ダッシュエックス文庫DIGITAL 無双竜撃の継承者〈スレイヤー〉 空埜一樹 序章 敵対する者達  村が燃えていた。  絶え間なく破壊が続き、全てを震撼させるかのような轟音が鳴り響く。  少年が暮らしてきた小さな世界は禍々しい紅蓮に支配され、かつて静寂であった場は、むごたらしいまでに蹂躙されていた。  不意に、なにかが裂ける音と共に、木々が次々と倒れていく。  闇の奥から次々と、異形どもが現れ始めた。  生え揃った鱗。長々と伸びた尾。巨大な体。強靭な顎。殺戮の本能に満ちた眼。  あらゆるものを憎み、喰らい、亡き者とする存在。  ――【竜】と、呼ばれる者達が。 「……あ……ああ……」  圧倒的なまでの畏怖を目の当たりにして、少年はあまりに無力だった。ただただ怯える他に術を持っていなかった。  震える膝は瞬く間に力を失い、無様に地面へとつく。  その時、涙で滲む視界に、巨大な影が差した。  仰いだ先にいた竜が、少年を見下ろしている。  声すら出なかった。喉の奥がひりつくように痛んだ。  突如として、竜が、猛々しく吼えた。  少年の体が竦み、硬直する。  もうダメだ。このまま食べられてしまうのだ。絶望に暮れ、何もかもを諦めた。  そうするうち、竜の顎が、ゆっくりと開いていき――。  再度の咆哮が、何処までも遠く響いた。だがそれは威嚇の意味を孕んだものではない。  断末魔の叫びだった。  竜の体から、剣の切っ先が突き出ている。  やがて、鈍い音と共に竜は地に倒れ、微動だにしなくなった。  突然の事態に思考が追いつかず、呆然としている少年の目の前に、誰かが近づいてくる。  巨大な剣を持った男だった。吹き荒ぶ風に身に纏ったマントがなびき、まるで翼であるかのように膨らんでいく。  ――一体誰なのか。  少年は声を掛けようとしたが、叶わなかった。  男が前を向き、地を蹴ったからだ。同時に目にも止まらぬ速度で駆け抜けると、彼は二匹目の竜を、いとも容易く切り裂いた。  更に返す刀でもう一匹を仕留めると、跳