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作者:枯野瑛,Ue
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2017-02-02(角川书店)
价格:¥600 原版
文库:角川Sneaker文库
丛书:終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?(5.5)
代购:lumagic.taobao.com
終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?#EX 終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?#EX 枯野 瑛 角川スニーカー文庫 本作品の全部または一部を無断で複製、転載、配信、送信したり、ホームページ上に転載したりすることを禁止します。また、 本作品の内容は、底本発行時の取材・執筆内容に基づきます。  目次 『いまだ幼き者たち』-someday, I will be- 『亡国の姫勇者』-about a wild flower- 『喰人鬼トロールの述懐』-your happiness- 『青空の黄金妖精レプラカーン』-girl's pride- 『ぴかぴかの剣』-shall you save us?-  後回しにできなかったあとがき/それでもきっとあとがき  うららかな春の陽射しの降り注ぐ、68番浮遊島。  幼い少女が一人、一生懸命に、剣を磨いている。  大きな剣だ。長さだけを見ても、少女自身の身長に迫るほど。肉厚の刀身が放つ光沢は、間違いなく金属のそれ。傍から見るだけでも、相応の重量があるだろうと見てとれる。切れ味などとは関係なく、ただ鈍器として叩きつけるだけでも、漆喰の壁の一枚や二枚は簡単に抜けるのではないか。そう思える存在感だ。  しかしよく見れば、その刀身いっぱいに、びっしりと罅のようなものが刻まれていることがわかる。一本の刀身が割れたというよりも、もともとばらばらであった金属片を無理やり継ぎ接ぎしたような風情の痕跡だ。壊れかけのものは、ただそのようにあるだけで、見る者の不安を搔き立てる。壁に叩きつけたなら、その壁ごと刀身も砕け散ってしまいそうだ──この剣のことを知らない者であれば、そう考えてもおかしくない。  少女の小さな手が、汲みたての水で布巾を洗う。  よく絞って、刀身を磨き始める。  もともと、そうそう目立って汚れていたわけではない。しばらく放置されている間に、わずかな埃が積もっていた程度だ。しかしそんなことには一切構わず、わずかな微笑みなどを浮かべて、手を動かし続ける。きゅっきゅっきゅ。どこか可愛らしい摩擦音が、春風が木立を揺らす音に交じる。 「ラキシュ」  ──少女は手を止めた。  顔を上げ、振り返る。同年代の……十ほどの別の少女が、呆れたような顔をして近づいてくる。 「なに?」 「何って、昼食の時間だ。君がなかなか現れないから