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作者:山貝エビス,柴乃櫂人
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2017-02-13(SB Creative)
价格:¥610 原版
文库:GA文库
丛书:デボネア·リアル·エステート(3)
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デボネア·リアル·エステート3 傭兵は勇者となり、地上げ屋たちは浮遊城を堕とす。 デボネア・リアル・エステート3 傭兵は勇者となり、地上げ屋たちは浮遊城を堕とす。 * * * 山貝エビス 本書に掲載されているコンテンツの著作権等の知的財産権およびその他すべての権利は、SBクリエイティブ株式会社または正当な権利を有する第三者に帰属します。 本書の内容を権利者の許諾なく複製・複写・翻案・放送・出版・データ配信(送信可能化を含む)などすることはできません。 カバー・口絵 本文イラスト 柴乃櫂人 Contents 序章 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 第七章 最終章 終章  白んだ空にゆらゆらと立ち上る煤混じりの煙。  数刻前までは簡素な防塁だった丸太の束が、すっかり消し炭となって、いまだ微かに燻りながら、そこら中に転がっている。 「ゴホッゴホッ、ブッヘァ! おら小僧ォ、砦ン中に煙が溜まってんだろうが! ボサッとしてねえで換気だ換気、そこら中にある扉やら全部開けてこいやぁ!」 「……チッ、うっせーな自分でやりゃあいいだろうが」 「あぁん? なんか言ったか小僧ォ?」 「いーえーなぁんも。ルーウィン・コールドフレイム、扉をガンガン開けてきやーッス」  偉そうにオレに指示を飛ばした太ったゴブリンの傭兵は、なにか金目の物はないかと浅ましい顔で、そこら中に転がる兵士たちの骸を眺め回している。  勝者の権利と言えばそうなんだろうけど、どうにも死体漁りは性に合わない。  オレだっていくつかの首級を挙げて、その相手はそこら辺に転がっているはずだから、全然人のことを言えた身ではないのだけど、あんな真似は、なんつーか、命を獲り合った相手に対して申し訳が立たねえっつーか、とにかく性に合わない。 「今日も生き残ったってのが一番の収穫だしな」  オレは戦後処理の兵士でごった返す砦の中で、うろつく傭兵と転がる屍を避けながら進む。  物見用や遠距離攻撃用の小窓、小さな御用扉、まだ閂が掛かりっぱなしの大門を見つけては大きく開く。防衛用に木々を打ち付けてある扉はそのまま蹴りでブチ開けた。  扉を開く毎に、煙と砂塵が入り混じった空気は、外気と入れ替わるように砦の外へと流れるが、砦の外の空気も血の臭いと煙の臭いでいっぱいで、残念ながら状況は変わらない。  敵対国の領地に大きく食い込む広大な森林、行軍の要所としての