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作者:夏海公司,Ixy
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2017-02-10(ASCII Media Works)
价格:¥570 原版
文库:电击文库
丛书:なれる!SE(15)
代购:lumagic.taobao.com
なれる!SE15 疾風怒濤?社内競合 「桜坂君さ、総務部のメンバーになってくれない?」  そう言われて最初に過ったのは、聞き間違いか? という思いだった。次いで、からかわれてるのかという疑念、新たな厄介ごとの前振りか、という懸念が順繰りに浮かんでくる。だが目の前の採用担当は生真面目な顔を崩さなかった。昼下がりのセミナールームで、新人退出後のがらんとした空間で静かにたたずんでいる。こちらの答えを待っている。 「えっ……と」  桜坂工兵は首をひねった。十分前までの立場、新人研修の講師から頭を切り換えられぬまま。 「総務部のメンバーってのは……その、採用活動をもっと手伝ってほしいってことですか。前やった中途面接とか、リクルートページの更新とかを」  探るような問いに採用担当は苦笑してみせた。 「まぁそういうのもやってもらいたいけど、総務の仕事は採用だけじゃないよ。経理や広報、フロアのレイアウト作成なんてのもある」 「それは」  反射的に首を振っていた。 「今の仕事をやりながらじゃとても無理ですよ。新人教育だけでもギリギリだったのに、更に他のこともなんて」 「うん、だから誘ってるんだよ。SE部から総務部に異動してこないかって」  決定的な台詞とともに採用担当は近づいてきた。スジ盛りの茶髪を照明に煌めかせ長机に手を置く。 「兼務なんて半端なことを言うつもりはないよ。来る以上はきちんと業務を整理して来てほしい。配転したタイミングから全力投球で僕の仕事に付き合ってもらう。まぁ同じ社内だから多少の融通はきかせるけどね。最初から例外を設けると、なし崩しになっちゃうから、ある程度のケジメはつけてきてほしいな」  本気か。  事態を把握するにつれ、先ほどとは異なる混乱が湧き上がってきた。動悸がひどくなり息が苦しくなる。 「なんで」  漏れ出した声はかすれていた。 「どうしてそんな話を? いきなり」 「実は少し大きな案件が動いていてね」  採用担当は鼻の脇にわずかな皺を寄せた。くしゃみでもこらえるような顔になって。 「コンチェルトキャピタルは知ってるよね? うちの出資元で七隈の陣さんが所属している会社」 「ええ。投資ファンド……でしたっけ」 「あそこと社長が話し合って三年後にスルガシステムを上場させると決めた。株式公開して一般投資家にスルガの証券を売買してもらう。IPOだよ」 !