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作者:朱月十話,夜ノみつき
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2017-01-30(Enter brain)
价格:¥630 原版
文库:Fami通文库
丛书:コミュ難の俺が、交渉スキルに全振りして転生した結果(3)
代购:lumagic.taobao.com
コミュ難の俺が、交渉スキルに全振りして転生した結果3 コミュ難の俺が、交渉スキルに全振りして転生した結果3 朱月十話 電子版 ファミ通文庫 本作品の全部または一部を無断で複製、転載、配信、送信したり、ホームページ上に転載したりすることを禁止します。また、 本作品の内容は、底本発行時の取材・執筆内容に基づきます。  目次 序章 妹の誕生 第一章 賢者の秘薬 第二章 ヒロト、八歳 第三章 公女の受難 第四章 イシュア神殿へ 第五章 イシュアラル村の攻防 第六章 首都決戦 終章 番外編 ある黒騎士の日記 プロフィール  妹が生まれたとき、最初に産湯を使わせたのは父さんではなく、俺と助産師さんだった。父さんは仕事に出ていて、母さんに陣痛が起こったときは森にいたからだ。 「レミリアっ……!」  分娩室のドアを開けて父さんが入ってくると、母さんは笑顔で出迎える。  エリクシールの効能なのか、母さんはすごく活動的になっていた。寝たきりで衰弱しきっていた姿は、本当に悪い夢だったかのようだ。 「リカルド、元気に産まれてきてくれたから心配しないで。あなたが最初に名前で呼んであげなきゃ」 「ああ。よく頑張ったな、レミリア。ヒロトも、母さんについててくれてありがとうな」 「おれじゃなくて、おばさんのおかげだよ。母さんをずっと励ましてくれてたんだ」 「いえいえ、私は本当にもう、ふたりとも無事というだけでうれしくてねえ……」  助産師の小母さんは手巾で涙をしきりに拭っている。彼女は治癒魔術のスキルを習得していて、母さんの出血を止めてくれた。サラサさんも継続して母さんの治療に訪れてくれるし、産後の経過はきっと良いはずだ。  父さんは妹を抱き上げると、まだ目が開かない赤らんだ顔を見つめながら言った。 「わかるか? お父さんだぞ。俺はリカルド・ジークリッド……そして、きみはソニア・ジークリッドだ」 「…………」  ソニアと呼ばれた妹は、薄く目を開いて父さんに向ける。さっきまではいっぱい泣いていたけど、今は逆に泣き疲れてしまったようだ。 「お兄ちゃんは頼りになるぞ。ヒロト、抱っこしてあげなさい。気をつけてな……」 「……あったかい。赤ちゃんって、こんなふうなんだ」  そう言いつつも俺は、前世で赤ん坊を抱っこしたことがあったから、慣れた手つきで妹を抱っこしてやることができた。しっかり安定している