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作者:鏡貴也,山本ヤマト
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-12-02(讲谈社)
价格:¥416 原版
文库:讲谈社轻小说文库
丛书:終わりのセラフ(7)
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終わりのセラフ7 一瀬グレン、16歳の破滅 ご利用になるブラウザまたはビューワにより、表示が異なることがあります。 口絵イラスト/山本ヤマト 第一章 初見殺しゲーム 『もしも明日、世界が終わるなら、あなたはなにをしますか?』  そんな問いかけをする本があった。  たいしたことはない、自己啓発系の本の中の言葉だ。  タイトルは覚えていない。さして重要なことが書かれているとも、そのときは思わなかった。  だが、その本の言葉を、グレンはいまになって妙に思い出してしまう。 『もしもあなたの命が明日までなら。  三日後までなら。  一ヵ月しかなければ──  あなたはいったい、なにをしますか?』  その本は、繰り返しそう問いかけていた。  いまあなたがやっていることは、本当に正しいですか?  好きでしていますか?  そんな人生でいいのですか?  鏡の前で、こう問いかけてみましょう。 『もし明日死ぬなら、あなたはなにをしますか?』 『もし三日後に死ぬなら、あなたはなにをしますか?』 『もし一ヵ月後に死ぬなら、あなたはなにをしますか?』  もし。もし、もし。もしだ。  今は、十二月二十三日。  そしてあさって。  クリスマスには、世界が滅亡するのだという。  核戦争が起きるのか、ウィルスが蔓延するのか、詳細はわからない。だが、真昼は世界が滅亡すると言った。だから命がけで前に進んでいると。  つまり、今日、世界中の人間が急にしなければいけなくなった問いかけは、こうだ。 『あさって。クリスマスに。世界は本当に滅びます。みんな死にます。さてあなたは残りの時間で、なにをしますか?』  家族と過ごすか。  仲間と過ごすか。  部下たちと過ごすか。  自分のためだけに時間を使うか。  だがその答えはもう出ている。さっき、この、ミニバンに乗っている仲間たちと決めたから。  深夜と。五士と。美十と。時雨と。小百合と。みんなで決めた。  世界が終わらないように、できる限りのことはしてみよう──だ。  だからグレンは耳に当てたケータイのコール音を数える。  一回。  二回。  三回。  かけている相手は、真昼だ。  柊真昼。  彼女は世界の滅亡について、情報を持っているはずだった。それどころか、いま、街中で起きている『帝ノ鬼』の内乱や、《百夜教》、『世界滅亡』の、中