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作者:あわむら赤光,Refeia
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2017-02-13(SB Creative)
价格:¥610 原版
文库:GA文库
丛书:聖剣使いの禁呪詠唱(19)
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聖剣使いの禁呪詠唱 聖剣使いの禁呪詠唱ワールドブレイク19 * * * あわむら赤光 本書に掲載されているコンテンツの著作権等の知的財産権およびその他すべての権利は、SBクリエイティブ株式会社または正当な権利を有する第三者に帰属します。 本書の内容を権利者の許諾なく複製・複写・翻案・放送・出版・データ配信(送信可能化を含む)などすることはできません。 カバー・口絵 本文イラスト refeia CONTENTS 第一章 二十九時間前 第二章 七時間二十三分前 第三章 三時間十九分前 第四章 七十八分前 第五章 五十一分前 終章 滅亡へのカウントダウンがいま始まる──  ルー・ヂーシンは生ける木石となっていた。  ひどく長い時間を、結跏趺坐の体勢のまま、微動だにせず佇んでいた  彼自身の曜日感覚は喪失されて久しいが、実に二か月もの間、それを続けていた。  ヂーシンは今、白騎士機関・日本支部の虜囚として扱われている。  彼が拘禁されるその牢獄は、極めて特殊な空間だった。  室内に酸素は存在しない。  室内に熱は存在しない。  灰村諸葉に両目を断たれたヂーシンには無意味だが、一切の光すら存在しない。  この空間の創作者は「虚空」と呼んでいた。  常人ならば生命活動を維持できない、そんな牢獄だ。  しかしヂーシンは、絶えず《内活通》を振り絞ることで生存していた。  睡眠すら放棄し、ずっとずっと、己の通力プラーナを全身へ循環させることだけに集中していた。  どんな高僧にも達成不可能な荒行であり、深い瞑想。  そう、こんな極限環境に閉じ込められているのは──決して虜囚ゆえの虐待ではなく──彼の新たな師傅スーフに与えられた修行なのだ。 〝まだ生きておるかのう、ヂーシン?〟  その師の声が、二か月ぶりに聞こえた。  金の鈴を転がすような、美しい女の声だ。  音もないこの虚無の中で響くのは、外から呼びかける彼女の声のみ。 (もちろんでございますとも、師傅)  ヂーシンは即答したが、自分の声すらこの中では聞きとることができない。  ただ、外にいる彼女には、はっきりと聞こえる仕組みだ。 〝くくく、さすがよな。《内活通》の功夫ゴンフーもさることながら、虚空の中に独り、いつワシから声がかかるとも知れず放置され、二か月も正気を保っていられるとは