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作者:河端ジュン一,むつみまさと
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-11-19(富士见书房)
价格:¥600 原版
文库:富士见Fantasia文库

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終末ノ再生者 I.ワンハンド·マテリアル 終末ノ再生者リアクター Ⅰ.ワンハンド・マテリアル 河端ジュン一 富士見ファンタジア文庫 本作品の全部または一部を無断で複製、転載、配信、送信したり、ホームページ上に転載したりすることを禁止します。また、 本作品の内容は、底本発行時の取材・執筆内容に基づきます。  CONTENTS 序章 第一章 「主人公」 第二章 錬魔学園 第三章 青峰アリス 第四章 対話 第五章 計画されたもの 第六章 主人公の血潮 終章 Re:ACT  錬魔学園アーカイブス  あとがき  こぽ。こぽ。くぐもった音が、静かな室内に反響している。  温度と湿度が意図的に高められた、人間にとっての快適さを度外視した部屋だ。  間取りの広さは、照明が弱いせいで摑めない。  この薄暗い空間でまともに明かりと呼べるものは、薬品の臭いがツンと鼻を突くコンクリートの床に描かれた儀式魔法陣。それがぼんやりと放つ青い光だけだ。  魔法陣の上には、試験管を巨大化させたような、分厚いガラス製の筒が直立に置かれている。サイズは人がひとり入れるほど。筒の内部には粘り気のある透明の液体がたっぷりと溜められていて、気泡が下から上に浮かぶごとに水面で弾け、こぽ、こぽと小さな音を立てている。  液中には、驚くほど造形の整った少女が、頭まで浸っている。  閉じた瞼から伸びる睫毛は、白銀色で長い。  鼻はすらっと筋が通って高い。  唇は淡い桜色で薄い。  睫毛と同じく白銀の髪は首までの長さで、泡の動きに合わせて蠱惑的に踊っている。  肌は血行がよいとは言えず、色素に乏しいが、それが逆に神秘性を増してもいる。血を必要とせず、紫外線をも遮断する、超常的な天使と言われれば、そうも見えてくる。  惜しむらくは、瞼の下にある、美しいであろう瞳の色を確認できないことか──  そんな神秘的な少女が入った容器の周囲を、数名の人間が囲んでいる。  黒いローブを一様に羽織った姿は少女と対照的で、悪魔的な教団にも見える。  彼らは皆、額に汗を滲ませながらも恍惚とした表情で、ガラス越しの少女を見つめている。  そのうちのひとりが口を開き、しわがれた低い声で、祈るように漏らす。 「ああ、偉大なる叡智よ。我々人類を、救いに満ちた世界へと導きたまえ……」  その呼びかけに応えるように、筒の中か