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作者:岸杯也,プリンプリン
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2017-01-25(Media Factory)
价格:¥6890 原版
文库:MF文库J
丛书:しゅらばら!(11.5)
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しゅらばら! 全11巻 【合本版】 しゅらばら! 全11巻 岸 杯也  目次 しゅらばら! しゅらばら!2 しゅらばら!3 しゅらばら!4 しゅらばら!5 しゅらばら!6 しゅらばら!7 しゅらばら!8 しゅらばら!9 しゅらばら!10 しゅらばら!11 しゅらばら! 岸 杯也 本作品の全部または一部を無断で複製、転載、配信、送信したり、ホームページ上に転載したりすることを禁止します。また、 本作品の内容は、底本発行時の取材・執筆内容に基づきます。  Contents 序章 第1話 これは断じてモテ期じゃない 第2話 おめでとう、わたしたちの一大くん 第3話 MIBメン・イン・ブラックが狙ってる? 第4話 おれは救世主? 第5話 一大&早少女・二人のラブラブ講座 第6話 あの子の秘密とあの子の秘奥技 第7話 ガールズトーク・タイム 第8話 最悪ヘルプが危機を呼ぶ 第9話 彼氏パンチを受けてみろ! 終章 序章  五月の風が樹々から運んだ緑の香が、放課後の校舎裏を優しく満たす。  うつむき気味で微かに頰を染める少女を、見つめる少年は優しげな笑顔。 「あの……八木本くん」  桜色の唇から、鈴を転がすような声が零れた。 「わたし、八木本くんと出会えて、本当によかった」  顔を上げた少女の瞳が潤んでいる。  少年は見守るような笑顔のまま、彼女を見つめ返す。 「だって……」  一歩、そしてもう一歩。少女が歩み寄る。 「だってお陰で、タケシくんとつきあえるんだもんっ」  少年の笑みが僅かに引きつったのに、弾けるように笑う少女は気づかない。 「あはは……。役に立ててよかったよ。ミキちゃんとは友達だし」 「あたしも八木本くんみたいないい人が友達でよかった。ありがとね☆」  両手をぎゅっと握り、すぐに放してミキはスカートを翻して走り去った。  一人残された少年の頭に、木の葉がひらひらと風に運ばれて落ちた。 「う……うぉおおっ! これかっ! またこのオチなのかっ!」  少年は頭を搔きむしり、足を踏みならして絶叫する。  さっきの葉っぱが足下に落ちる。  二年三組八木本一大はいい人である。  それは私立九比戸高校の生徒──特に女子ならほぼ全員が保証してくれる。 「オレはいい人になりたいんじゃないっ!」  頭