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作者:秋堂カオル,加藤いつわ
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2017-01-12(SB Creative)
价格:¥640 原版
文库:GA文库
丛书:ギルティ·アームズ(3)
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ギルティ·アームズ3 新たなる螺旋 ギルティ・アームズ3 新たなる螺旋 * * * 秋堂カオル 本書に掲載されているコンテンツの著作権等の知的財産権およびその他すべての権利は、SBクリエイティブ株式会社または正当な権利を有する第三者に帰属します。 本書の内容を権利者の許諾なく複製・複写・翻案・放送・出版・データ配信(送信可能化を含む)などすることはできません。 カバー・口絵 本文イラスト 加藤いつわ Contents 序章 第一章 すれ違う二人 第二章 攫われた天使 第三章 真実と奪還作戦 第四章 新時代の幕開け 第五章 最終決戦 第六章 その腕で掴むモノ 第七章 そして、始まる明日 終章  雨が降る。  古耶新螺を濡らす秋雨が、血液と混ざってアスファルトに広がっていく。  星籠市内の、閑静な住宅街だった。  灰色の雲の下、薄暗い道路には彼以外の人影はない。 「はぁ……はぁ……ぐ……っ!」  赤い血の海の中で、新螺は胸の痛みに喘ぐ。  空いた穴から流れ出すのは彼の命だ。  起き上がろうとした新螺は失敗して、再び頰を濡れた地面へと押し付けた。 『人の価値は、どうして決まると思う……?』  数多の戦場を渡り歩いてきた隻眼の男は、拾った二人の子供へと問うた。  凄腕の傭兵サイクロプスと、古耶新螺。そしてリチア・クロスフィールド。  朦朧とする意識に浮かび上がるのは、かつて三人で過ごした光景だ。  最初に答えたのは、リチアだった。 『人間に価値などありませんわ』  金色の美しい髪を持つ少女が、手にしたナイフを研ぎながらそう断じる。 『人間など所詮、醜い本性を隠して建前で生きてるんですの。本性は自分さえ良ければいいという、醜いものですわ』  誘拐された末に両親に見捨てられ、人間を見限った少女の言葉は辛辣だ。  静まり返ったその場所に響くのは、ナイフを研ぐ鋭い音。  やがてそれが止まると、代わりに彼女の唇が動いた。 『けれどそんな人間に価値があるとしたら……それは恐らく、幾重もの痛みの果てに輝く何かなのでしょう……』  そう締め括った少女は、隣にいた新螺へ目配せをした。  次は、彼が師に答える番だと。 『俺は……』  新螺はその視線を下げ、自らの手の平を見つめる。  サイクロプスに鍛えられ、たくさんの命を奪ってきた手だ。 『……