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作者:旭蓑雄,紅緒
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-12-09(ASCII Media Works)
价格:¥610 原版
文库:电击文库

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混沌とした異世界さんサイドにも問題があるのでは?    1 《問一》  完全無欠に悪逆非道の限りを尽くす王が、世界に覇を唱えています。その覇王に従えば、世界の半分をくれるという条件を提示された場合、あなたは彼の味方になりますか?  イエス? オア──イエス!? 「なんでノーがないんだ……? しかも尻上がりのテンションは何なの……?」  誰かの呻き声が聞こえる。  俺は建物の中の一室で、謎のテスト用紙に向き合っていた。その問いの一つ目。  イエスかイエスしか選択肢がないなら、答えはイエスしかあるまい。 「イエス……と」 《問二》  猫耳、犬耳、兎耳の亜人デミヒユーマンが仲間にして欲しそうな目でこちらを見ています。一人しか選べない場合、あなたは誰を選びますか?  1、猫耳  2、犬耳  3、ねずみみ 「こんなもん出題者の好み次第だろ……? あと兎耳はどこいった……?」  誰かの呻き声が聞こえる。  俺は愛猫のヌーコのことを思い出し、 「猫耳……と」  …………… ※ 「……受かっちゃったよ」  試験終了から少し経ち、俺は建物の前に張り出された番号表を見て、ぽつりと呟いた。  こういう経験は、一年とちょっと前に受けた高校受験の合格発表以来かもしれない。  ただ重要な違いとして、今回はまったく嬉しくないということ。  そもそもこの試験が何のためのものかわからないし、受かる気もないので適当に回答して二分で終わらせた。その結果が、合格……。  周りには肩を落とす人や、「受かったぞおおお!」と奇声を発しながら走り回る人など、一般的な合格発表時の風景が広がっていた。  割合としては、前者の方が多い気がする。つまり不合格者が多いということだ。  うわ、あの人とかガチ泣きしてるし。ええ……これ本当に何の試験だったの……? 「はーい、捌けて捌けて。不合格の方は、また来期頑張ってくださいねー。合格の方はもう一度建物に入ってください。調達士として登録しますから」  役人風の人が現れ、場を促した。 「はい、それじゃあ合格者の皆さんはどこかのカウンターに並んで、番号札と交換に小冊子『調達士の心得~春を迎えた君へ~』と『パンデモニウム』を受け取って下さい。チュートリアルとかしないので、心得は各自で読んで下さいね。ま、ギルドでクエストを受注していくうちにだいたいわかりますから、読まなくてもいい