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作者:亜逸,ゆらん
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-10-20(富士见书房)
价格:¥660 原版
文库:富士见Fantasia文库
丛书:イグニッション·ブラッド(3)
代购:lumagic.taobao.com
イグニッション·ブラッド 3 煉獄の血戦 イグニッション・ブラッド3 煉獄の血戦 亜逸 富士見ファンタジア文庫 本作品の全部または一部を無断で複製、転載、配信、送信したり、ホームページ上に転載したりすることを禁止します。また、 本作品の内容は、底本発行時の取材・執筆内容に基づきます。  CONTENTS 序章 哀悼 第一章 絡み合う因果 第二章 もつれ合う思惑 第三章 少女たちの決意 第四章 獄炎 第五章 邪気、満つる時 第六章 血戦の行方 終章 これまでも、これからも  あとがき 序章 哀悼  それは、かつて第六太陽塔ツリーと呼ばれていたものだった。  高さ八百メートルにまで及んでいた白き塔は根元から切り倒され、古代文明のビル群を押し潰してできた瓦礫を寝床に無残にも横たわっていた。今やコンクリートの切り株と化したその根元には、凶獣の爪で引き裂かれたかのような凄惨な切り口が刻まれていた。  人智はおろか、至高の血族スプリームブラツドの智すらも及ばぬ所業……それを為したのが、たった一人の〝誉れ高き血統ルーラーズ・ストーカー〟だと知れば、その名を耳にしたことがある人間ならば戦慄と同時に畏怖の念を、その名をよく知る至高の血族ならば得心と同時に畏敬の念を抱くことだろう。  第六太陽塔を破壊した〝誉れ高き血統〟──ガルビヤス・ストーカーは、灰色の髪を夕焼けの赤に染めながら、一人、古代文明のビルが建ち並ぶ廃墟を歩いていた。  ガルビヤスの全身は注視しなければわからないほどに薄い闇のオーラで覆われており、そのオーラが至高の血族の天敵たる太陽の光からガルビヤスの身を護っていた。  不意に、ガルビヤスは足を止める。  目的地に、直径十メートルに及ぶ巨大な穴の前にたどり着いたのだ。  この大穴は、ガルビヤスの父であり、ストーカー家の主でもある、ロドリオ・ストーカーが自決した痕だった。そして、肉片一つ残さなかった父の墓標でもあった。  大穴の縁に立ったガルビヤスは、狼を思わせるほどに鋭い双眸で底の見えない穴を見下ろす。奈落の闇を見つめる赤い瞳には、どこか寂しげで、どこか悔しげで、どこか楽しげで……千言万語程度では語り尽くせないほどに雑多な感情が浮かんでは消えていた。  しばらくの間、大穴を見つめていたガルビヤスだったが、背後からこちらに近づいてくる足音が聞こえ、不快げに舌打ちを