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作者:気がつけば毛玉,ホロすけ
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-11-02(角川书店)
价格:¥691 原版
文库:角川Sneaker文库
丛书:勇者一行ぶらり旅(3)
代购:lumagic.taobao.com
勇者一行ぶらり旅3 勇者一行ぶらり旅3 気がつけば毛玉 角川スニーカー文庫 本作品の全部または一部を無断で複製、転載、配信、送信したり、ホームページ上に転載したりすることを禁止します。また、 本作品の内容は、底本発行時の取材・執筆内容に基づきます。  Contents  序章 第一章 南海のブライダル編 幕間劇 キスシーンさえキツイ 第二章 愛が足りないぜ編 幕間劇 公務員のブルース 第三章 婚約者、来たる編 幕間劇 メルティアの精霊講座 第四章 エンジョイビーチ!編 幕間劇 ダークリリエル、再臨 第五章 同棲時代、新婚気分編 幕間劇 パーフェクト・ニュウ・ワイフ 第六章 ウェディングチャペルできみと編  終章  あとがき  何もかもが輝いて見えた。  降り注ぐ光、そのひとつひとつが体を包むようだった。  沸き上がる高揚感はたとえようもなく、胸の鼓動は鳴り止まない。  この気持ちはなんだろう。  この高鳴りはなんだろう。  心の中、自分に問いかけてみるものの、答えは出るようで出てこない。  ──いや、そもそも、そんなことを考えている場合ではない。  なぜなら、今日は結婚式。  男と女、自分と彼女が誓いを立てる大事な日。  事ここに至って、今さら他のことを考えている自分がおかしいのだ。  思い浮かべるべきは、目の前に立つ彼女のこと。  純白のウェディングドレスを着て、ベールの向こう、わずかにうつむいている少女。  そうだ、彼女のことを──花嫁のことだけを考えていればいいのだ。  自分にそう言い聞かせ、しかし、どうにもそぞろになる気持ちは、これまでの思い出を走馬灯のようによみがえらせた。  幼くして冒険の旅に出た日のこと。  剣を片手に戦って、時には龍さえ倒したこと。  数々の出会い、そして別れを経験し、その度に大きくなれたこと。  全部、大事な宝物だ。どれも忘れがたい思い出だ。  それらすべてが繫がって、今日という日があると思うと、何やら感慨深い気がした。  辛く苦しいこともあったが、その道がこの場に続いていると考えると、やはり興味深くもあって、 「さあ、誓いのキスを」 「っ!」  牧師にうながされ、ハッと顔を上げる。  そうだ、ぼんやりしている場合ではない。  キスだ。結婚式にはそれが必要だ。それを