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作者:七飯宏隆
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-10-27(ASCII Media Works)
价格:¥637 原版
文库:电击文库
丛书:タロットの御主人様。(6)
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タロットの御主人様。(6)      第1章 中世の街へ  四阿家の次期当主継承権と、タロットカードたちの御主人様の座を賭け、本家の俺と菖蒲四阿家の真冬が派手に激突してから、結構な日数が経った。  それぞれが複数枚の〝クロウ・クルアッハの聖隷のタロット〟を所有する占現師同士の戦いなんて、文字どおりの前代未聞。互いに死力を尽くした結果、高層ビルを丸々一つ潰すまでやって引き分けに終わり、これからは二人で別々にカードを集め、最終的に枚数の多い方を次期当主にするってことで決着した。風の噂じゃ真冬は早くも新たなカードを封印し、『持ち札』をこっちと同じ五枚にしたっていうけど、俺の方はまったく進展がない。正確に言えば、見つけようともしていなかった。そんなことよりもっと大事なことが、今の俺にはあったからだ。  四季ばーちゃんが遺した式神のジブリール。  創造主マスターであるばーちゃんの死後、込められた〝気〟が枯渇しつつあるジブリールは、今やその残り少ないエネルギーを使い果たし、ただの紙に戻ろうとしている。  助ける方法は一つだけ。ばーちゃん以外の占現師が、自分の式神として再構成するのだ。  ただしその場合、ジブリールがこれまで蓄積した記憶はすべて消去リセツトされてしまう。大好きだったばーちゃんのことも、俺と出会ってからのことも、すべて忘れるのだ。それはつまり、今ここにいるジブリールという存在の死に他ならない。  俺たちは必死に別の方法を探した。家中ひっくり返してばーちゃんの蔵書をあさり、当たらない俺の占いで探りまくった。あまり仲のよくない分家の占現師に頭を下げ、怪しげな魔術研究家やテレビの人生相談にも手を出した。できることはなんでもやった。  けど、どうにもならなかった。四阿家の中でも一、二を争う実力者に、そんなことは不可能だとはっきり匙を投げられた。世界中どこを探しても「別の方法」などないと。  ついに食べものからエネルギーを補給することさえできなくなったジブリールは、今では一日のほとんどを寝てすごしている。もはや一刻の猶予もなかった。  最後の希望は、生前ばーちゃんのパートナーだった桜ばーちゃんこと志摩桜さんが、菖蒲四阿家の騒動の際に口にした本気とも冗談ともつかぬ一言だけ。 〝他にどうしようもなくなったら、あたしのとこへおいで。なんとかしてやるから。〟  十年前に姿を消し、俺と真冬