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作者:七飯宏隆
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-10-27(ASCII Media Works)
价格:¥637 原版
文库:电击文库
丛书:タロットの御主人様。(7)
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タロットの御主人様。(7)      第1章 文化祭前日  文化祭。  それは高校生活における、きわめて重要な一大イベントである。  俺たちの高校も、夏休みが終わり二学期が始まってすぐ、文化祭週間ってやつに突入した。授業が大幅に削られ、間近に迫った文化祭への準備に充てられると、味も素っ気もなかった学校の空気がにわかにそわそわと浮き足だった。お祭りというのは始まる前が一番楽しい、なんて言ったのは誰だったろうか?  ともあれ、いよいよ明日が文化祭本番。各クラスの準備も大詰めで、至るところで大騒ぎの作業が繰り広げられてる。教室がちょっと驚くくらい本格的なお化け屋敷や喫茶店に姿を変え、妙な衣装や着ぐるみを着た生徒たちが廊下を闊歩し、校舎の屋上に文化祭開催を告げるアニメ絵の看板がそびえ立つ。校門の前に建てられた作りかけの入場門は、気合いの入った教師陣有志がわざわざ小型のクレーン車をレンタルして組み上げたものだ。普段は厳しいばかりの教師たちまで童心に返してしまう、この独特の空気はなんなのだろう。  俺もまた、あたかも学校が丸ごとテーマパークになったかのようなノリにすっかりうきうきしながら、最後の準備にいそしんでいた。今だけはタロットのことを忘れて、束の間の休息を楽しみたい。そんな気分だった。  ちなみにうちのクラスの出しものは、〝占い喫茶・四阿〟。明日にはついに、俺が占いショーを披露するなんてゆー無謀きわまりない喫茶店が開店するのだ。正直、その演目が決定した時には、なんてことしやがるんだクラスの連中め、などと思ったもんだけど、いざお祭りが始まるとなると、それさえどうでもよくなる。なんだかんだいって、みんなで一つのことに熱中するってのは楽しいもんだ。  ……。楽しい……? いや、確かに楽しいんだけど、 「あの、みなさん。俺だけこんな重労働ってのは、なにか間違ってませんか?」 「黙れこの裏切り者がっ!」  即座に返ってきた罵声に、やたら重たい机を一人で運んでいた俺は「びくっ」。こんなにがんばってるってのに、ほんのちょっと弱音を吐いただけでこの仕打ちとは。  俺のクラスメイトにして自称親友の猪熊勲が、俺よりガタイがいいくせして小さな荷物を運びながら吠える。 「当然ぢゃろうがこの卑怯者め! このクソ忙しい中、ちゃっかり外国へバカンスなどに行きおって。恥を知るのぢゃ恥をっ」  変なキャラを