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作者:
吉田親司
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-09-29(ASCII Media Works)
价格:¥659
原版
文库:电击文库
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B01LXI5II6
ペニンシュラの修羅
吉田親司
电击文库
¥659
¥659
ASCII Media Works
2016-09-29
日文
5
书籍样本, Kindle本, ライトノベル
13
ペニンシュラの修羅
第1章 バトル・シスターズ 1 ステンドグラス越しに見上げる黄昏時の空は、奇麗だけど無気味でもあるよね。 派手な色に派手な色を重ねることで、お互いの持ち味が見事に打ち消されてしまう。そこに今日は打ち上げ花火の大輪が加味されるんだから、繊細な色彩美なんかとても望めやしない。 『どっぱーん!』 ほら、始まった。まだ一番星も見えない時間帯だけど、せっかちな花火職人が導火線に炎をつけたんだろう。すぐに賑やかな楽曲が聞こえてきた。 ブンドラン市名物の撃退祭が始まったんだ。 今日はザルツランドの軍隊を追っ払ってからちょうど3年目の記念日。飲んで食べて踊って唄って酔っ払っても大丈夫。どんなにはめを外したって、この日に限ってはお目こぼしをしてくれる。 ただし、それはきちんと納税してる自由市民の話さ。おれみたいな身分の者は、どうしても肩身が狭いんだよね。 人混みに紛れ込めば甘酒入りの蒸し麵パ麭ンだってかすめ取れるけれど、治安巡察隊ロウ・ガーデイアンのおじさんに見つかったら空気読めって怒られるし、酔漢に捕まったら殴られても文句は言えない。 ここは安全地帯の聖教会の中から花火だけ見物してたほうが利口。そう思ってたんだけど、毒々しいステンドグラスを通したんじゃ美しさは半減だ。 いっそ爆風で窓硝子ガラスぜんぶ割れないかなあ。そうすりゃ風通しもよくなるし、リアルカラーで花火を堪能できるんだけど。 いやいや。だめだめ。 すっかり忘れてたよ。ブンドランの聖教会はウチの修道院の上部組織じゃないか。中央聖庁から配分される予算をここが食ってしまったら、ウチの取り分が目減りしてしまう。 そうなりゃまた赤貧な食事に逆戻り。玉葱と大豆だけのスープはもううんざりだ。 最近じゃ首都オリエタスも不景気で十分の一税タイスの額も右肩下がり。半年ごとにエマルカ女王様から賜与される国庫補助金も諸般の事情で減額されてしまった。これじゃ貧民救済はおろか修道院の維持すらできやしない。だからこそおれがこうして危ない内職をしてるんだけど。結局、世の中はお金だもんな。 『どっぱーん! どっぱーん!』 ようやく暗くなりかけた空に連発して花火があがったけど、おれはもう振り仰いだりはしなかった。信徒用の長いすに座ったまま、身を固くするだけだ。 室内が明るくな