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作者:春日みかげ,みやま零
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-09-17(富士见书房)
价格:¥660 原版
文库:富士见Fantasia文库
丛书:織田信奈の野望 全国版(16)
代购:lumagic.taobao.com
織田信奈の野望 全国版16 織田信奈の野望 全国版 16 春日みかげ 富士見ファンタジア文庫 本作品の全部または一部を無断で複製、転載、配信、送信したり、ホームページ上に転載したりすることを禁止します。また、 本作品の内容は、底本発行時の取材・執筆内容に基づきます。  目次 巻ノ零 倭寇 巻ノ一 大垣城の夜 巻ノ二 近畿管領細川ガラシャ 巻ノ三 「古今伝授」 巻ノ四 神流川の合戦 巻ノ五 父娘再会 巻ノ六 岐阜  あとがき    巻ノ零 倭寇  丹後──京の裏手に位置するこの国の海岸に、海の向こうから倭寇たちが船団を率いて現れたのは、織田信奈を支持する「西軍」と反織田家連合軍「東軍」とが日ノ本の天下を賭けた決戦をはじめようとしていたまさにその時だった。  彼らは、白い霧の中から、丹後の海上にまるで幽霊のように静かに現れていた。  総勢五百人ほどからなる倭寇たちの頭領は、大柄な男だった。顔のあちこちに傷痕がある。幾たびも強敵を相手に真剣で立ち合い、そして生き延びてきた剣鬼だった。その名は、足利義輝。今の足利将軍・足利義昭の兄で、先の将軍だった男だ。畿内を舞台に、政権を牛耳っていた三好一党との激しい抗争を戦い、二条御所を襲撃された折に明へと亡命していたはずの、「剣豪将軍」だった。  そして、仁王像のような異形と巨体を誇る義輝の隣には、少女と見まがうばかりの華奢な若武者が寄り添っていた。幼い頃から行動を共にしてきたこの若武者が男だということを義輝は知っているが、時折忘れそうになることもある。  そのあまりに対照的な二人の主従の姿はまるで、武蔵坊と義経だった。しかし、武蔵坊のほうが主であり、義経のほうが従なのである。  武蔵坊に寄り添う、義経を思わせるその美貌の若武者は、微笑を浮かべている──。その胸の内に去来する思いを読み取れる者はいない。 「殿。われらは日ノ本へ戻って参りました。毛利軍が大坂に、徳川を降した武田が尾張に。いよいよ、機は熟しました」  足利義輝が、「熟したか」とぶっきらぼうに、答えていた。 「われらが明へ亡命してからここまで、ほとんどがお前が予言した通りとなったな、細川藤孝よ。相良良晴という未来人が『歴史』を改竄し続けてきたはずなのに、なぜ、かくもお前の予想が適中する? 松平元康が徳川家康と改名し、織田と手切れして武田に降るとは。お前の予