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作者:七飯宏隆
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-10-27(ASCII Media Works)
价格:¥594 原版
文库:电击文库
丛书:タロットの御主人様。(10.6)
代购:lumagic.taobao.com
タロットの御主人様。ぷちあそうと。      第1話 クリスマス・バトルロイヤル 「はあー……」  自分の家の居間でぬくぬくとコタツに収まり、熱いほうじ茶をすすって一息つくと、我ながら満ち足りた感たっぷりのため息がこぼれた。  外は木枯らしの吹きすさぶ冬の昼下がり。夜には雪も降るという。うまくいけば、ホワイトクリスマスなんてレアなものが見られるかもしれない。  十二月の二十四日。いわゆるクリスマスイブである。  波乱の二学期が終わり、ついに始まった待望の冬休み。長くつらい道のりを歩ききった達成感と解放感で、俺はすっかりだらけていた。コタツのぬくぬく感と相まって、気分は縁側でネコと日向ぼっこするご隠居様だ。 「ああ、特売のお茶がこんなに美味しいなんて。五臓六腑に染み渡るねえ。思えば二学期はいろいろあったし、冬休みはこんな感じでまったりしたいのぉ……」  文化祭やら特別修学旅行やらを思い浮かべ、しみじみとつぶやく。いや、より正確に言えば、夏休みの少し前、俺のもとへ〝クロウ・クルアッハの聖隷のタロット〟がやってきてからというもの、休む暇もないほどいろいろあったのだ。金髪の小さな女王様に蹴られまくったり、恐ろしい力を持ったタロットカードたちに襲われたり、そのカードたちを封印するためにアレをしなくちゃいけなかったり、一人暮らしだったこの広い家へ次から次へと同居人がやってきたり──  こうして並べてみると、我ながらすさまじいな。よく生き延びれたもんだ。これはもう、この辺りでちょっとくらい息抜きしたって、絶対バチは当たらないレベルだ。普段は厳しい神様だって、「グッ!」と親指を立てて許してくれるはず。うん、今年の冬休みはまったりモードでのんびり過ごそう。そうしよう。  ……なんて、俺がコタツの魔力でうとうとしながら考えてたら、 「アホか、このバカ秋人──────っ!」  背後の襖が出し抜けに、地の果てまで吹っ飛ぶ勢いで開いた。 「定年近い枯れたおっさんじゃあるまいし、なにが『まったり』かっ! 高一の冬休みは一度しかないんだぞ!? スノボにクリスマス、年越しそば、除夜の鐘、おせち、初詣! やることはいくらでもあるんだからっ」  天に向かって拳を突き上げる少女に、俺は「なわっ!?」とのけぞった格好で、 「い、いきなりおどかすな結夏。……ってか一応確認するけど、今挙げたイベントは、全部俺も参加す