后退 返回首页
作者:田中ロミオ,戸部淑
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-09-21(小学馆)
价格:¥615 原版
文库:Gagaga文库

代购:lumagic.taobao.com
人類は衰退しました 未確認生物スペシャル 小学館eBooks〈立ち読み版〉 人類は衰退しました 未確認生物スペシャル 田中ロミオ イラスト 戸部 淑 目次 ひみつのおちゃかいのそのご じしょう未来人さんについてのおぼえがき 星の銀貨 ブレーメンの音楽隊 ヘンゼルとグレーテル トロールハンターさんの、ゆかいなしゅりょうせいかつ よるのぼくじょうものがたり 看板の竜 あとがき ひみつのおちゃかいのそのご  道ばたで豆本を拾ったのです。  豆本ってご存じでしょうか? その名の通り、てのひらにおさまる程度の小さな本のことを言います。  単なる形容ではなく、こういったひとつの文化です。  実際に読むには不便ですがね。まあ、いいもんですよ。こういうものはね。  古風な革で装丁された、小さな本。  小さな文字を目を凝らして読んでいくと、数年をまたいで甦った記憶とともに深い衝撃を受けました。世の中とはなんとエキサイティングであることか。  その記憶は《学舎》の四級生だった頃の出来事なのですがね。  ようござんす(助手さんの話し方が少しうつっている)。  お話しいたしましょう。 「我々、のばら会の目的は何かしら?」 〈花先輩〉がテーブルの向こうから、意味深な問いを投げかけてきました。  彼女は《学舎》伝統の秘密倶ク楽ラ部ブのばら会の代表。ひとつ年上の五級生。  のばら会は秘密倶楽部。  誰もが入れるわけではないはずなのですが、なぜかわたしはあっさり加入を認められました。他に居場所もあるわけでなし、最近和解した悪友Yとともになんとはなしに入り浸っている現状です。 「妖精のお茶会を探すことでは?」  わたしの答えに、先輩は静かに頭を振ります。 「ノンノンノン。確かにそれは倶楽部の最終目的ではあるけれど、それだけではないのね」 「では、メンバー同士の交流を深めること?」 「イエス。さてそのためには何が必要かしら?」 「……お茶とお菓子でしょうかね」  要するに遠回しな催促かしらん、と結論しかかったわたしの前に、先輩は冊子を放り出します。 「もちろんそれらも大切なのだけど、今日の本題はこれね」  手作りの小冊子。題字には『のばらだより』とありますが。 「のばら会の文集?」 「正解」  こんなものを作っていたとは知りませんでした。ぺらぺらめくっていきます