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作者:倉田英之,スタジオオルフェ , 羽音たらく
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-08-30(集英社)
价格:¥600 原版
文库:DashX文库
丛书:R.O.D(12)
代购:lumagic.taobao.com
R.O.D ―第十二巻― R.O.D ―第十二巻― 倉田英之 スタジオオルフェ この本は縦書きでレイアウトされています。 CONTENTS 序章 第一章 『毟りあい』 第二章 『圧倒的なスタイル』 第三章 『紙果つる地にて』 終章  【電子版オリジナル特典】  スペシャル書き下ろしイラスト Presented by 羽音たらく イラストレーション/羽音たらく  R.O.D  READ OR DIE  YOMIKO READMANTHE PAPER  ――第十二巻―― 私は本を愛している。 だが、本は私を愛しているだろうか?    序章  菫川ねねねは考えている。  自分が見たものは、いったい何なのか。  頭の中を整理しよう。自分は行方不明になっている元担任教師へ、恋人だったドニー・ナカジマの日記帳を渡すために、大英図書館特殊工作部のウェンディ・イアハートを同行させ、彼女の幼なじみにしてインドの大富豪シャールクが運転するカートに乗り込み、エベレストの地底にあるトンネルの中を走っている。……この時点でもう、頭の中は足の踏み場もないほど散らかってしまっているのだが。  一時間半ほど前だろうか、暗く険しいトンネルの途中で、シャールクが「サービスエリアだ」と呼ぶ場所に出た。走りながら傾き、揺れ、弾む車体の中で「二十四時間ジェットコースターに乗ってたような気分」になっていたねねねとウェンディにとって、それは感謝このうえない休息だった。あと数分でも到着が遅れていれば、ねねねは世界の遺産たるエベレストの中で、はしたなく嘔吐していたかもしれない。  しかしねねねは、次の瞬間にここまでの道程よりもずっとずっと激しく、頭を揺さぶられることになった。「上を見てごらん」というシャールクの言葉で、素直に顔を上げると、そこには巨人、ドラゴン、恐竜、雪男、古今東西の〝想像上の生物〟、あるいは〝かつていた生き物〟の彫像があったのである。安手のファンタジー映画やコンビニで売られているUMA本に現れそうな生き物が、ところ狭しとひしめいていた。それは明らかに人の手によるもので、誰がそれを造ったのか、なぜこんな場所にあるのか、あらゆる意味で謎だらけな景観だったが、最もねねねの目を引いたのは、幻獣たちの中でも一際異彩を放つ人間の姿であった。  顔に眼鏡。  手には本。  そして周囲