后退 返回首页
作者:瑞智士記,安倍吉俊
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-09-16(小学馆)
价格:¥691 原版
文库:Gagaga文库
丛书:リビングデッド·ファスナー·ロック(2)
代购:lumagic.taobao.com
リビングデッド·ファスナー·ロック2 バニシング·ツイン 小学館eBooks〈立ち読み版〉 リビングデッド・ファスナー・ロック 2 バニシング・ツイン 瑞智士記 イラスト 安倍俊 目次 序 サロメティック・ルナティック 壱 LÀ-BAS 彼方を意味するもの 弐 吸血鬼幻想 参 異類強制収容所 肆 いとけなき聖女の開腹 伍 屋根裏の二處女 陸 バニシング・ツイン ‐序‐ 漆 バニシング・ツイン ‐破‐ 捌 バニシング・ツイン ‐急‐ 結 ワンルーム・ディスコ あとがき   序 サロメティック・ルナティック 「ねぇ。子宮の大きさって、どのくらいか知ってる?」  消灯時刻を過ぎて間もなく、今宵も梨理のベッドに潜り込んでくるなり、ミシカは突拍子もない質問を放った。ミシカはいつもそうだ。とても同級生とは思えない博識ぶりを以て、夜な夜な梨理を翻弄する。艶やかに濡れた唇に、愉悦の笑みを刻みつつ。  夜の帳が降りるとともに、ミシカはその本性を月明かりに曝け出す。  夜空の寒月と、寝床の梨理だけが、ミシカの本性を知っている。  学校ではもちろんのこと、三十余名の児童が起居を共にする養護施設「埋もれ木の家」においても、ミシカは物静かで、どことなく超然として、暇さえあれば小難しい書物を読んでいる。その柳眉は濃く、眦は切れ上がり、おとがいは綺麗な逆三角形を描いている。  美と知を同時に賦与されたミシカは、当然のように、大人達からも一目置かれていた。担任の教師だろうと、親代わりの職員だろうと、ミシカには厚い信頼を寄せている。ミシカは決して、大人達に不安の種を蒔くことはない。どうすれば大人達を操作できるのか、その術を誰よりも心得ている。もしかしたら、大人以上に大人を理解しているのかもしれない。きっと暢気な大人達は、とっくに忘れているのだろう。小椋ミシカとて、まだ小学五年生に過ぎないのだという、その事実を。  梨理は不思議に思う。不条理だとさえ思う。これがミシカの本性なのか。  あるいは、煌々と冴え渡る月こそが、ミシカに影響を及ぼすのか。  月の女神、その名はLunaルナ。ところが、これがLunaticルナテイツクに転ずると、まったく違う意味を帯びてしまうのだ。梨理はそのことを知っている。ミシカが教えてくれたから。  そして、今宵。ミシカは梨理に子宮の大きさを教えようとしている。もちろん、梨理は一度