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作者:山口亮太,矢立肇 , 河森正治
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-08-26(角川书店)
价格:¥576 原版
文库:角川Sneaker文库

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エスカフローネ エスカフローネ 著/山口亮太 原作/矢立 肇・河森正治 角川スニーカー文庫 本作品の全部または一部を無断で複製、転載、配信、送信したり、ホームページ上に転載したりすることを禁止します。また、 本作品の内容は、底本発行時の取材・執筆内容に基づきます。  CONTENTS  序章 1章 傷の代償 2章 白き魔神 3章 天使の舞う日 4章 戦の匂い 5章 嵐の襲撃者 6章 緋の魔少年 7章 芽生えた絆 8章 運命の再会 9章 灼熱の大地 10章 永遠の想い  終章  《大地》よ。  私は何故生まれたのですか。  たとえ、飢えで苦しもうと  たとえ、病で倒れようとも  たとえ、故郷を焼かれても  命ある限り、私は生きよう。  しかし、《大地》よ。  この私の魂が、誰からも  祝福されないものならば  私は何故生まれたのですか。  何の為に、生きるのですか。 (ラド族の詩吟) 序章  天使の夢を見た。  悲しい夢だった。冷えきった聖堂で、一人の男が、天使を抱きしめて、泣いていた。  壁際に、祭司たちが燭台を掲げて並んでいる。その幽かな光に、天使の顔が浮かび上がった。  若い女の天使だ。  足を踏み入れたことのない雪のように、白く透き通った素肌。艶やかなミッドナイトブラックの髪は、ゆるやかなウェーブを描きながら、その細い肩から腰へと流れ落ちている。瑞々しい輝きを見せる真紅の唇は、薔薇の蕾を思わせる──まさに、神が遣わした美の化身であった。  しかし、その瞳が開かれることは二度とない。  天使は死んでいた。胸には、鈍い光を放つ短剣が突き刺さっていたのだ。  背中の白い羽根が、一枚、また一枚と抜け落ちていく。風に舞う、タンポポの綿毛のように。 それはまさに、彼女の命の灯火が、男の腕をすり抜けて消え去った証であった。 「何故だ!」  男は吠えた。まだ明け切らない空に向かって──愛する者の理不尽な死にざまに。かけがえのない者を失った悲しみに。 「何故、私を選んではくれないのだ。ソラよ!」  慟哭する男に、祭司たちが歩み寄った。天使の亡骸を手厚く葬るべく、そっと手を差し伸べた──その時だ。 「触るな!」  聖堂の壁が、オレンジの炎であかあかと照らし出された。  男の吐き出した言葉が、炎を生んだの