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作者:八薙玉造
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-08-02(角川书店)
价格:¥583 原版
文库:角川Sneaker文库
丛书:新妹魔王の契約者(9.5)
代购:lumagic.taobao.com
新妹魔王の契約者 SWEET! 新妹魔王の契約者テスタメント SWEETスイート! 原作:上栖綴人 著:八薙玉造 角川スニーカー文庫 本作品の全部または一部を無断で複製、転載、配信、送信したり、ホームページ上に転載したりすることを禁止します。また、 本作品の内容は、底本発行時の取材・執筆内容に基づきます。  CONTENTS 序章 第一章 新妹魔王のバレンタインデー 第二章 ボクらは素直になれない 第三章 ロスト・デイ・バレンタイン 第四章 サキュバス・オリエンタル! 第五章 さる敏腕メイドの秘め事 第六章 東城家、遊園地に行く 第七章 オーガスレイヤー・スレイヤー 第八章 勇者も魔王も恐れおののくアレ 第九章 ある勇者の一日 第十章 契約者テスタメントのホワイトデー 終章  あとがき  暖かな家を一歩出れば、吐息が白く煙る。そんな二月上旬の朝。 「今日も冷え込むなぁ……」  東城刃バ更サラは手を上着のポケットに突っ込みつつ言った。  いつもより背筋はやや丸く、精悍な顔立ちも凍えている。 「ほんと寒いわね……。春も近いし、暖かくなってくれていいじゃない」  成瀬澪は手袋をした手に息を吐きかける。  炎のように鮮烈な赤毛が揺れ、吐息が白く煙った。  彼女の隣では野中柚希が「うん」と頷いていた。冷静な眼差しは普段と変わらぬものの、顔は青い髪ごとマフラーに埋めている。  刃更も澪も柚希も『聖ヶ坂学園』の制服の上に分厚い上着を着込んでいる。  これから学校に行こうとするところだ。  家の前、三人は憂鬱な面持ちで冷え込んだ通学路に目をやる。 「……刃更さんはいいじゃないですか」  その後ろから恨めしげな声がかけられた。  玄関から出ることすらなく、ドアの内側から顔を出した銀色の髪の少女──成瀬万理亜が唇を尖らせている。 「この前、温泉で温まってきたんですから! 私も温泉に行きたかったです!」  拳を固く握り締める。 「そして、のぞきプレイとか温泉プレイとか、伝説の神事──野球拳とか、サキュバス的湯治を満喫したかったんです……。私の望みはただそれだけだというのに……寒っ!」  吹きつけた寒風に、万理亜は震えて顔を引っ込めた。 「……それはもう温泉が目的じゃないわよね」  いつものことだという顔で澪は呟く。  刃更は無言のまま頰を搔