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作者:加納新太,田中将賀 , 朝日川日和 , 新海誠
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-08-02(角川书店)
价格:¥620 原版
文库:角川Sneaker文库

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君の名は。 Another Side Earthbound 君の名は。 Another Side:Earthbound 著:加納新太 原作:新海 誠 角川スニーカー文庫 本作品の全部または一部を無断で複製、転載、配信、送信したり、ホームページ上に転載したりすることを禁止します。また、 本作品の内容は、底本発行時の取材・執筆内容に基づきます。  〈目次〉 第一話 ブラジャーに関する一考察 第二話 スクラップ・アンド・ビルド 第三話 アースバウンド 第四話 あなたが結んだもの        1  窓から差す光が顔に当たる不快で、立花瀧は目を閉じたまま顔をしかめた。  その、しかめた顔の感触で、意識が覚醒方向に浮上していく。目覚めはいつも、水の底から水面に向かって浮き上がっていくイメージだ。庭の木が揺れる音がガラスの窓越しに聞こえて、それが波の音のようだ。  横たわっている自分の重さを自覚し始める。背中に重力を感じる。このまま目を開けたら、新しい一日がいやおうなく始まってしまう。  目を開けたくない……。  しばらくのあいだ、眠りでも覚醒でもない境界の状態に、自分をひたひたと浮かべていた。この、オンとオフの中間の状態が、なんとも心地よい。ああ、この時間が永遠にほしい……と思ったそのとき、何か不吉な塊のようなものが、胸の中に、というより胸の上にきざした。  夢うつつの中で、ぎくりとしたものが意識に差し込まれてきたのだが、それをあえて言葉に変換するのなら、 (今日はどっちだ!?)  ぎくりとしたはずみで、反射的に、身体を揺すってしまった。その瞬間、全身に猛烈な違和感が襲いかかってきた。  肉付きがうすすぎて、ゾッとする。  つまり、自分の身体を構成している筋肉が、がっちりと身体表面を覆ってくれていない感じがして、ひたすらやわらかくて頼りないので、その不確かな感触にぎょっとしたのだ。 「うわあ!」  あまりの違和感に堪えかねて、瀧は布団を勢いよく撥ねて起き上がった。  すばやく周囲を見回すと、そこは和室の六畳間だ。  だいぶん、この部屋も見慣れてきた。  畳敷きの部屋に、学習用デスクと椅子が置いてある。初めて見たとき、のび太の部屋みたいだと思った。畳の上にデスクを置く部屋が本当にあるということにまず驚いた。もっとも、この部屋は置かれている物の数が明らかに多いから、のび太の部屋みたいに