モンスター娘のお医者さん
この本は縦書きでレイアウトされています。
Contents
症例1 闘技場のケンタウロス
症例2 水路街のマーメイド
症例3 医者嫌いのフレッシュゴーレム
症例4 不治の病のラミア
終章 竜の街のお医者さん
ダッシュエックス文庫DIGITAL
モンスター娘のお医者さん
折口 良乃
症例1 闘技場のケンタウロス
「あのぉ~、やっぱり、するんでしょうか~?」
狭い部屋であった。
厚布で仕切られた部屋は、白を基調とした空間だ。シーツやベッドなどがきちんと用意され、清潔感にあふれた部屋。
そんな場所で、二人の男女が向かい合っていた。
女性は、すでに上半身の衣服を脱いでいた。身に着けているのは牛革で作られた下着だけである。豊満なその胸を両手で覆い隠す仕草。女性の美しい容姿もあって、狭い部屋の中にはいかにも怪しげな雰囲気が漂っていた。
不安そうな面持ちの女性に、向かい合う男は優しく声をかける。
「はい、よろしくお願いします」
「でもぉ~、やっぱり恥ずかしいというか~」
女性は間延びする喋り方だが、照れている様子がありありと感じられる。
「ですが奥さん、皆やっていることですから」
「けれど~、私には主人が~」
「きちんと終えればご主人も心配なさいませんよ」
女性はしばらく考えている様子だったが、やがて意を決したように、胸を隠す腕を下ろした。うつむく表情はどこか恐れのようなものを感じさせる。
「あの、できれば優しく~」
「はい、大丈夫です。痛くしませんよ」
男の態度はあくまで温和であった。しかし、その手はまっすぐ女性の豊満な乳房へと伸びていく。
ずっしりとした重量感を持つ胸を、男は下から持ち上げるように触っていった。
「んん~……ッ!」
「あ、い、痛かったですか!?」
「だ、大丈夫です~……ちょっと、びっくりして~」
「じゃあ、続けますね」
男は真剣な表情で、女性の乳房を揉みしだいていく。
「ん、あ、そこ、痛ッ……!」
「ごめんなさい、ちょっと我慢してくださいね」
「んぅ……あ、はン……!」
喘ぎ声に似た声は、快感で声が漏れているようにも、逆に痛みを耐えているようにも聞こえてくる。男性の手はさらに胸に触れていき、女性の反応を確かめているようだった。
「ご、ごめんなさいご