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作者:長岡マキ子
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-07-02(讲谈社)
价格:¥540 原版
文库:讲谈社轻小说文库

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絶対にラブコメしてはいけない学園生活24時 ご利用になるブラウザまたはビューワにより、表示が異なることがあります。 イラスト/竹井正樹 デザイン/アフターグロウ  風紀委員の佐倉凜音は、クラス一の美少女だ。それはクラスメイトの誰もが認めるだろう。  サラサラのボブヘアに、ぱっちりとした愛らしい目。いつも笑っているように見える、ピンク色の唇。華奢な身体で、制服を清楚に着こなしている姿は、まさに風紀委員のイメージにぴったりだ。  それに対して、俺、鈴瀬ユートは、どこにでもいる普通の高校2年生男子だ。間違ってもリア充じゃないが、どっぷりオタクというわけでもない。漫画やゲーム、アニメは好きだけど、特にハマっている作品があるかと訊かれると黙ってしまう。その中途半端さがまた、自分でも忌々しくなるほど平凡だった。  そんな俺だから、4月に同じクラスになって3ヵ月近く経っても、佐倉さんに話しかけることなんかできない。ただ、ふと何かの拍子に目が合うことがあったりすると、その日一日ハッピーな気持ちでいられる。  そういう意味で、彼女はひそかに俺のアイドルだった。  だから、ある日の放課後、その佐倉さんが俺に話しかけてきたときは、心臓が止まるほどびっくりした。 「ねえ、鈴瀬くん」  級友が三々五々帰っていく教室で、俺の机にやってきた佐倉さんは、遠慮がちに話しかけてきた。 「キミ、ゲームとか詳しいよね?」 「えっ? な、なんで……?」  ドギマギして戸惑っていると、佐倉さんは「あっ」と慌てた様子を見せる。 「そうだよね、用件言わないと。実は、ちょっと鈴瀬くんにお願いがあって」 「お願い?」 「調べてほしいものがあるんだ」  そう言うと、佐倉さんは持っていた自分の鞄を開けて、中から何かを取り出した。それは、透明なケースに入った白いラベルのDVDディスクだった。 「保健室で持ち物検査したとき、没収したものなんだ。たぶんパソコンゲームだと思うんだけど、中身が確認できなくて、違反物かチェックすることができないの。その子は『怪しいものじゃない』って言うだけだし、誰か詳しい人に見てもらいたくて」  うちの学校は、普通の中堅公立にしては校則がやたら厳しくて、ゲームなどの娯楽品は基本的に持ち込み禁止だ。白ディスクにゲームが入っているなら違法コピーのニオイもするし、中身が確認できたら先生からのお説教行きは間違いな