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作者:きなこ軍曹,パセリ
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-06-25(overlap)
价格:¥630 原版
文库:overlap文库
丛书:聖女の回復魔法がどう見ても俺の劣化版な件について。(1)
代购:lumagic.taobao.com
聖女の回復魔法がどう見ても俺の劣化版な件について。1 目次 第一章 どう見ても田舎者な件について 第二章 どう見ても聖女様な件について 第三章 どう見てもゴブリンな件について 第四章 どう見てもドラゴンな件について 第五章 どう見ても裏切り者な件について 第六章 聖女の回復魔法がどう見ても俺の劣化版な件について 「ヒールッ!」  今日は快晴、回復魔法日和だ。  俺は、アネスト。皆にはネストと呼ばれていて、昔目の当たりにした回復魔法を見て以来、その魅力の虜となっている。  本来、回復魔法を覚えるためには教会への多大な寄付金がいる。しかしただの平民として生まれてきた俺では、どう背伸びしても払える額ではないことは、子供ながらにも理解していた。  ではどうするか―――自分でやるしかない。 「よしっ! じゃあ始めるか!」  俺は何時ものように自分の腕を切り落とす。初めの頃からは想像も出来ないようなことだが、今となってはこれが普通だ。今では特に痛みも感じない。 「ヒールッ!」  自分の腕が綺麗に切り落とされるのを確認した俺は直ぐに回復魔法を唱える。そして次の瞬間には先ほどまでと変わらない腕が、きちんと生え直っていた。  回復魔法を独学で練習しようと決意した当初、俺は自分の指先に少し傷をつけては回復魔法を唱え続けた。それをしばらく繰り返しているうちに、気がつけば俺は指先の傷を治すことに成功していた。  次第に傷の数を増やしていき、それから指を切り落とし、腕を、脚を切り落としたり……。自分にやれることはやってきた自信がある。しかも腕や脚を切り落としたからと言って別に切った腕をそのまま放置したりもしていない。俺が初めて腕を切り落とした時、当然地面には俺の腕が転がっていた。しかし二度目以降は切ったはずの腕が、新たな腕を生やすと同時に綺麗に消えてなくなってしまったようなのだ。俺自身、どうしてこんなことが起こるのか分からないが、きっと回復魔法を使うための魔力か何かが関係しているのかもしれない。まぁその辺は、独学なので仕方ないと諦めている。 ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇ 「そろそろ、か……」  回復魔法―――それはたとえどんなモノであったとしても、あればそれだけで重宝される、らしい。俺の住む小さな村にやって来る行商人のおっちゃんにそう聞いた。それならば俺みたいに