地球の切り札 全3巻
【合本版】
地球の切りジヨー札カー
全3巻
鷹見一幸
角川スニーカー文庫
目次
地球の切りジヨー札カー ①彼女は最終兵器になりました。
地球の切りジヨー札カー ②先生に魔改造されました。
地球の切りジヨー札カー ③地球の未来は任されました。
地球の切りジヨー札カー
①彼女は最終兵器になりました。
鷹見一幸
角川スニーカー文庫
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本作品の内容は、底本発行時の取材・執筆内容に基づきます。
CONTENTS
序章
第一章 最ファー初ストの・コ接ンタ触クト
第二章 第セカ二ンドの・イ衝ンパ撃クト
第三章 第三惑星の力
第四章 四次元からの侵ザ・イ略ンベ者ーダー
第五章 五匹の整備員
第六章 第六天魔王の出現
第七章 七つの大罪
第八章 新作劇場用映画・スーパー少女エイトリアン!
最終章
あとがき
季節は春。
四月に入って一週間ほど過ぎた頃。
中学校の塀に沿って植えられているソメイヨシノの花びらは、もうほとんど散ってしまい、桜として自己主張しているのは、枝のところどころに緑の芽が見え始めている八重桜だけだ。
楢山町の中心部から少し離れた上所地区にある、楢山町立上所中学校の校門から、授業を終えた生徒たちが一斉に下校し始めていた。
「じゃあねー!」
「また明日!」
「ねえ、部活、どこに入るつもり?」
「んーと、まだ決めてないなあ……」
放課後の部活動の見学を終えた新一年生たちが、口々にそんなことを言いながら校門を出て行く。
上所中学校の全校生徒数は約三百人。日本の地方都市に行けばどこにでもあるような、片田舎の中学校である。
入学式が終わって一週間が過ぎたとはいえ、新一年生たちの制服姿は、どこかぎこちない。
通学用の自転車はどれもピカピカの新車で、通学用の白いヘルメットも、二年生、三年生の年季の入ったヘルメットと違って、まだ傷一つない。
花の散った桜の下を通りかかった一人の女子生徒が、桜の木からパラパラと降り注ぐ、赤い小さ