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作者:三田誠
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-06-20(富士见书房)
价格:¥600 原版
文库:富士见Fantasia文库
丛书:創神と喪神のマギウス(2)
代购:lumagic.taobao.com
創神と喪神のマギウス 2 創神と喪神のマギウス2 三田 誠 富士見ファンタジア文庫 本作品の全部または一部を無断で複製、転載、配信、送信したり、ホームページ上に転載したりすることを禁止します。また、 本作品の内容は、底本発行時の取材・執筆内容に基づきます。  Contents 『序章』 『第一章』 『第二章』 『第三章』 『第四章』 『終章』  あとがき 『序章』  ──人生が変わる、瞬間がある。  初瀬恭真にとって、二度目のそれは六月のある日のこと。  後から振り返っても、何か憑いていたんじゃないかという、放課後の出来事だった。  最初は、宿題提出の時間を間違えたこと。  ちょっと写させてくれと別クラスの友人に奪われたまま、提出できなかった恭真は補習で居残り。さらに、本日は一日中晴れという天気予報を裏切って、土砂降りの雨まで降ってきた。  一応学校には置き傘があるし、鞄には折り畳み傘も用意してる。  しかし、置き傘は二本とも当然のように盗まれており、折り畳み傘は帰りのコンビニの軒先でおろおろ困っていた小学生を見かけてしまい、つい我慢できず押しつけてしまった。  あげくは、ずぶぬれになりつつ帰宅した直後、学生バイトの同僚が風邪で倒れたとの連絡だった。今思えば、仕方なく〈特区〉内限定免許のエアロバイクを持ち出したあたりで、心の声に従った方が良かったのだ。──恭真、今日はやめとけ、なんだかおかしいぞ、とそいつは懇切丁寧に訴えていた。  考えてみれば、昔から、そういう声が聞こえることはあった。  自分の中の誰かというか、なんというか。  単に第六感と片付けてもいいかもしれないのだが、とにかく昔から、何かしらの危険の際には、そいつの声が聞こえていた気がする。ああ、自分と両親が事故に巻き込まれる直前にも、確か忠告してくれたはずだ。結局、自分ひとりしか助からなかったけれど。  ただそのときは、つい余計な考えが頭をかすめた。  前に自分が風邪を引いたときは助けてもらったよなあ、とか思ってしまったのだ。〈特区〉の学費は無料なのだが、恭真の場合は区外への仕送りがあるので、なるべくバイト先とはいい関係を保っておきたいとか理屈をつけられたのもよくなかった。  結局、ここが帰還限界点ノーリターン・ポイントとなった。  なんとか空いたシフトに間に合わせようと使い