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作者:三河ごーすと,シロタカ
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-05-25(集英社)
价格:¥670 原版
文库:DashX文库
丛书:逆転召喚(1)
代购:lumagic.taobao.com
逆転召喚 ~裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて~ この本は縦書きでレイアウトされています。 CONTENTS  目次 序章 僕と聖女と彼女たちと学校と異世界 第 一 章 くだらない日常と、その終わり 第 二 章 魔物の国《ZOO》 第 三 章 宣戦布告 第 四 章 逆転の刻 終章 そして始まる異世界生活 ダッシュエックス文庫DIGITAL 逆転召喚 ~裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて~ 三河ごーすと 序章 僕と聖女と彼女たちと学校と異世界  これは小説ではなく、現実の話だ。  僕たちは学校の校舎で暮らしていた。  校舎で生活と言うと宿泊学習や部活動の合宿を思い浮かべる人が多いかもしれないが、そうではない。ごく一般的な意味での〝日常生活〟を営んでいるのだ。  校舎と外を仕切る高い柵の向こうは、深い緑色の木々が密集している。狂暴なモンスターのうなり声やドラゴンの咆哮、奇妙な鳴き方の鳥の声が聞こえる。植物の放つ強い匂いや土っぽいケモノのニオイもする。  たぶん八月の頭くらい。正午過ぎ。  僕は〝パーティーメンバー〟の様子を眺めながら、校舎内の廊下を歩いていた。  まず家庭科室の前を通りかかると、僕は開けっ放しのドアから中を覗き込む。  一人の女子生徒が料理を作っている。  長い赤髪をセンス良く結い上げ、大きなピアスとネックレスをして、制服をおしゃれに着こなしている彼女は島村遊子。  古い表現かもしれないが、ギャルとかイマドキの女子高生とか、そういう単語から大勢の人が連想するようなタイプの女子だ。雑誌の読者モデルをやっていて、JKギャルのカリスマ的存在でもあるらしい。  そんな遊子は今、制服の上からエプロンをつけて、鍋からすくったスープをちろりと味見しながらむずかしい顔で首をひねっている。 「ビミョーに塩分足りないな~。うーん、あんまし食塩を使いすぎると、ストック尽きちゃうかな……でも、みんなに美味しいって言ってもらえる方がイイし……」  まるで主婦のひとり言だなぁ。と思いながらも、僕はけっして口にしない。遊子に怒られるからだ。遊子は地味だとか、所帯じみてるとか、そういうイメージを持たれることを極端に嫌っている。  地味ってそんなに悪いことか? と僕なんか