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作者:壱月龍一,裕龍ながれ
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-06-17(小学馆)
价格:¥1 原版
文库:Gagaga文库
丛书:ラ·のべつまくなし(3)
代购:lumagic.taobao.com
ラ·のべつまくなし3 ブンガクくんと腐埒なるキホーテ 小学館eBooks〈立ち読み版〉 ラ・のべつまくなし3 ブンガクくんと腐埒なるキホーテ 壱月龍一 イラスト 裕龍ながれ 目次 序章 邂逅 ファイル1 憂い顔の騎士 ファイル2 ブンガクの誘惑 ファイル3 つながらないきもち ファイル4 明暗──言えなかったこと ファイル5 不埒なるキホーテ フィナーレ 夢のまにまに あとがき  序章 邂逅  彩夏は仕事帰り、一人暮らしをしている自宅近くの書店に立ち寄った。 「あ、彩夏さんだ~。いらっしゃーい。今日はなに? 例の新刊目的?」  店舗に足を踏み入れるなり声をかけてきたのは、顔なじみの女性書店員だ。 「ぶっ。ちづるっち、私の趣味把握しすぎだよ。この人間アメゾンめ。怖い怖い」 「へっへっへ、そりゃもう。彩夏さんはお得意様ですから」  某化粧品会社に勤めて五年目。仕事柄身なりには気を遣っている。一見すると化粧やファッションにしか興味がなさそうな風貌だ。しかし彩夏は店の目立つところに平積みされた数多のファッション雑誌には目もくれない。まっしぐらに奥まった場所にある一角に歩を進め、平積みされている本を手に取った。 (くはっ、相変わらずいい仕事してんなー)  口元がむふふんとゆるむ。彩夏が好きな漫画家の新刊だ。きらびやかな配色のカバーに描かれているのは、上着をはだけたスーツ姿の男性キャラクターふたり。気位高げな男が、気弱そうな眼鏡男のネクタイを引っ張っている。  男同士だが、必要以上に密着していた。  その本だけではない。今、彩夏の立っているコーナーに並んでいる本は、すべてがそのようなカバーだ。──いわゆるBL本を集めたコーナーなのである。  今日は散財はしないと心に誓っていたはずなのに、ここにいるといくらでも目移りしてしまう。脆弱な決意が揺らぎそうになってきたとき、 (……って、いかんいかん。ちづるっちの策略にはまる前に脱出しなければ)  彩夏は首を振って、目的の本だけを手にレジへと向かった。 「おや珍しい。彩夏さんが一冊だけなんて」 「こちとら、そういつもいつもちづるっちの策略にはまっておれんのよ。最近ちづるっちのせいで購入必須の作家さん増えすぎちゃって、マジで金欠気味なんだから」 「