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作者:桧山直樹,さくや朔日
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-06-17(小学馆)
价格:¥1 原版
文库:Gagaga文库
丛书:ブック×マーク!(3)
代购:lumagic.taobao.com
ブック×マーク!3 小学館eBooks〈立ち読み版〉 ブック×マーク!3 桧山直樹 さくや朔日 目次 序章 第一章 廃工場の戦い 第二章 異界図書館にて 第三章 特訓 第四章 孔明の罠 第五章 『三国志演義』の世界で 第六章 泥濘の中の選択 第七章 帰還 終章 あとがき  序章 「うーん、宣伝されてたわりには、たいしたことなかったかな、この映画」  映画館から出るなり開口一番、悪友はそうのたまった。 「そうかぁ? 俺はわりとよかったと思うけど。アクションシーンはけっこう迫力あったし」  菅原真が反論すると、彼は偉そうに腕組みして論評する。 「まあな、でもそれだけじゃなぁ。演出もストーリーもありきたりだったし」 「お前がストーリーにこだわりを持ってるとは意外だな」  悪友木野はそういうことにはうるさくはない方だと思っていたのだが。 「いやまあ、せめて映画の内容ぐらいはよくなけりゃ、土曜に野郎二人で映画を見るなんて悲しいからな」 「本音はそれか。悪かったな、俺がかわいい女の子でなくて」  むっとした真に、木野は肩をすくめる。 「なんだ、気を悪くしたのか?」 「そりゃまあ、せっかく人が映画のチケットをやったのに、その映画をけなされたあげくに相手が女じゃないのが気に入らないなんて言われたらな。お前の頭には女のことしかないのかよ?」 「ま、否定はしないけどな。君はどうなんだ、菅原」  木野は逆に訊き返す。  その質問に、真は、このところ共に働いている司書の女性たちをふと思い浮かべた。その中でも特に気になっている一人の顔が浮かぶ。  やや小柄で、メガネをかけ、長い髪は三つ編み。学校では無口で目立たないクラスメイトで図書委員。そして異界図書館においては、守銭奴で、なにかと真に厳しくあたる先輩司書。小平彩というのが彼女の名前だ。  だが、木野に、異界図書館のことを言うわけにはいかない。 「俺は別に、女に興味はないね」 「そこが問題なんだよ、おまえの場合。映画のチケットがあったのなら、男の俺ではなく女性を誘うべきだと思わないか? 健全な高校生男子として」  木野は力説する。 「お前を誘ったのは……」  説明しかけて、真は慌てて口をつ