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作者:桧山直樹,さくや朔日
类型:少年向 日文
出版:2016-06-17(小学馆)
价格:¥615 原版
文库:Gagaga文库
丛书:ブック×マーク!(1)
代购:lumagic.taobao.com
ブック×マーク! 小学館eBooks ブック×マーク! 桧山直樹 さくや朔日 目次 序章 第一章 謎の図書館 第二章 司書へのスカウト 第三章 司書の仕事 第四章 本の処分 第五章 異界侵食 第六章 土方歳三の夢 終章 あとがき  序章 「菅原君、ちょっと来て」  放課後の教室で背後からかけられた女性の声に、菅原真は一瞬戸惑った。  クラスメイトの声ならだいたい記憶しているつもりだったが、このぼそっとした声の主はすぐにはピンとこなかったのだ。  真は当然の反応として振り返る。それによって、声の主が誰なのかは確認できたものの、彼の顔から戸惑いの表情は消えなかった。 「小平さん? 俺に何か用?」  小平彩は、クラスの女子の中でも最も目立たない娘と言っていい。  小柄で、眼鏡をかけていて、とにかくおとなしい。  誰かと特に親しい様子もなく、無口で静か、休み時間にはいつも一人で難しそうな本を読んでいる、そんな印象しかない。声だけですぐに判別できなかったのも、彼女が普段あまりにもしゃべらないからだ。授業で指された時などのどうしても必要な場合以外、本当に彼女はしゃべらないし、他人と関わろうとしない。  ネクラ、変わり者、社交性のない娘。  クラスでの彼女の評価はだいたいそんなところだろう。彼女の方から男子に声をかけたということ自体が、ちょっとした珍事だ。  実際、真の悪友の木野をはじめ、教室に残っていた何人かの他のクラスメイトたちも、その珍事に目を丸くして、どうなることかと成り行きを見守っているようだ。彼らが何を期待しているのか、真もなんとなく察しがつく。 (小平さんが、俺に声をかけたのは、俺に気があるから? 『ちょっと来て』ってことは、これからどこかに場所を移して告白……?)  そんなわけはない、とは思うが、そう意識してしまうと、なんとなく焦ってしまう。  小平彩は、確かに変わり者ではあるが、容姿は悪くない。  高校二年生にしては身長は低い方だが、それはそれで、〝美少女〟とか〝眼鏡っ娘〟といった言葉が似合う感じで、外見は可愛いタイプだ。 「ええと、その、ちょっと……」  真は、どう反応していいのか困り、しどろもどろになる。  が、ふと気がつくと、そんな真を、彩は小馬鹿にしたような冷たい目で見上げていた。  朝のテレビ番組の星占い