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作者:柳野かなた
类型:少年向 全本 日文
出版:2016-06-10(overlap)
价格:¥0 原版
文库:overlap文库

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オーバーラップ人気作家新連祭前半戦 超ボリューム無料お試しセット 本書に掲載されている作品の著作権等の知的財産権およびその他全ての権利は、株式会社オーバーラップならびに正当な権利を有する第三者に帰属します。 本作品の全部または一部を権利者の許諾なく無断で複製、複写、転載、翻案、配信、送信したり、ホームページ上に転載することを禁止します。また、 購入時にご承諾頂いた規約により、有償、または無償に関わらず本作品を第三者に譲渡することはできません。 本作品は、印刷書籍の表現や演出を考慮して本文縦組みで製作しております。また一部のページを改変しております。ご覧になるリーディングシステムにより、表示の差が認められることがございます。 目次 アルカディア=ガーデン 最果てのパラディン 三つの塔の物語 クロの戦記 10年ごしの引きニートを辞めて外出したら 絶対に働きたくないダンジョンマスターが惰眠をむさぼるまで  大地が、沈む。  それは壮絶な光景だった。  漆黒の濁流が、その猛烈な圧とともに何もかもを押し流し、巻き込んでゆく。  瘴気渦巻く地の底に、大地が吞まれてゆく。  何もかもが砕かれる。何もかもが失われる。  人の営為が築き上げた諸物が、まるで子供だましの玩具のように、砕けてゆく。  闇色に曇る空。瘴気の渦に吞まれる大地。  地を吞む瘴気の渦の中央には、ぎらぎらと輝く紅の単眼があった。  ……その瞳の主には、形が無かった。闇を煮詰めたかのような漆黒の靄の中に、ただ紅の眼球ばかりが浮かんでいる。  蜘蛛のように。蛇のように。それは、のたくる漆黒の靄を四方に広げ、何もかもを薙ぎ倒し、地の底に引きずり込みながら、ただひとつ存在する紅の瞳をゆっくりと細めた。  その真の名を、誰も知らない。それはただ、《這い寄る闇》と呼ばれていた。  蜘蛛のように。蛇のように。大地の底より這いきたり、全てを吞み食らうが故に。  そうして全ては、闇に吞まれようとしていた。  ――しかし、奇跡は起こった。  砕かれていく大地が、浮き上がった。一つ、また一つと地の底のくびきを脱して、空へと浮かび上がってゆく。  紅の瞳がそれを追い、地の底から天を見上げる。そこには大地を導くように空に浮かぶ、鋼の要塞があった。  その突端に、一人の若者が立っている。片手に剣を、片手に書を手にした若者だ。  吹きすさぶ旋風の中、彼が