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作者:どぜう丸,冬ゆき
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-05-25(overlap)
价格:¥702 原版
文库:overlap文库
丛书:現実主義勇者の王国再建記(1)
代购:lumagic.taobao.com
現実主義勇者の王国再建記 1 目次 序章 第一章 資金繰り 第二章 まず××よりはじめよ 第三章 放送番組を作ろう 幕間話1 セリィナと死霊騒動 第四章 パルナムの休日 幕間話2 エクセル・ウォルター公の溜息 第五章 伝説の翁 第六章 救援 終章 番外編 ある冒険者たちの物語 「一也……人はなぜ、家族を作ると思う?」  秋の深まったある日、じいちゃんは俺にそんなことを聞いてきた。  ちょうどばあちゃんの初七日が終わった頃のことだ。庭先でじいちゃんと二人、ボンヤリと空を見ていたときのことだった。質問の意味がわからず、なにも言えないでいると、じいちゃんはなにかを悟ったような顔で言った。 「一人で死なないためじゃ。婆さんを看取って、つくづくそう思った。儂らは息子夫婦を早くに亡くしたが、お前がいてくれた。じゃからこそ、儂らの人生は満ち足りておった。繫がりは、儂らがいなくなっても続く。生き物にとって、これほど誇らしいこともないじゃろう」 「じいちゃん……」 「じゃからこそ、儂は言っておきたい。一也。家族を作りなさい。そして、その家族をなにがあっても守り抜きなさい。昔から、お前はものわかりが良かった。……いや、物事を割り切って考えるところがある、というべきか」 「………」 「じゃがのう、家族のことだけは割り切るな。一度摑んだ手を、絶対に放すな。自分の人生を掛けて、なにがあっても守り通せ。そうすれば、必ず最期には『良い人生だった』と思えるじゃろう。婆さんや……儂のようにな」 「……まるで遺言だね」  俺は茶化した感じで肩をすくめたのだけど、じいちゃんは大まじめに頷いた。 「儂も歳じゃ。いずれ一人になるであろう、孫に送る最後の言葉じゃよ」  そのときの俺には、なにも返すことができなかった。  そしてつい先日、俺の大学合格を見届けるようにして、じいちゃんも、ばあちゃんのところへ行ってしまった。一人きりになった家で、俺は呟いた。 「わかってるよ。じいちゃんの遺言は、忘れてないから」  家族を持ち、その家族をなにがあっても守り抜く。  その約束を胸に、俺は一人で、新たな生活をはじめる―――はずだった。 ◇ ◇ ◇ 「おお勇者よ! よくぞ我が呼びかけに応えてくれた」  目の前に現れた中肉中背の中年