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作者:春日みかげ,みやま零
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-05-20(富士见书房)
价格:¥713 原版
文库:富士见Fantasia文库
丛书:織田信奈の野望 全国版(15)
代购:lumagic.taobao.com
織田信奈の野望 全国版15 織田信奈の野望 全国版15 春日みかげ 富士見ファンタジア文庫 本作品の全部または一部を無断で複製、転載、配信、送信したり、ホームページ上に転載したりすることを禁止します。また、 本作品の内容は、底本発行時の取材・執筆内容に基づきます。  目次 巻ノ一 織田信奈と明智光秀の窮地のこと 巻ノ二 八代渡海戦 巻ノ三 沖田畷の合戦 巻ノ四 相良良晴の帰還  あとがき    巻ノ一 織田信奈と明智光秀の窮地のこと 「山名豊国。貴殿の伯父にして但馬の国主、山名祐豊はすでに臣従していた織田家の手前、毛利への降伏を拒んでいたが、ついに和睦の使者をよこした。これで因幡・但馬両国の平定は成った。この吉川元春、一気に丹波へ進軍して上洛への道を開く。丹波の波多野秀治をはじめとする国人衆のほとんども、毛利方へとついた。明智光秀軍は今や、丹波で孤立──光秀を倒せば、悲願の上洛は成る」  中国の覇者・毛利家の山陰方面軍を率いる猛将・吉川元春は、怒濤の進撃を続けていた。吉川軍は因幡(鳥取県東部)と但馬(兵庫県北部)の国境をすでに越え、一路、丹波を目指していた。 「しかし……豊国と祐豊の両山名は、毛利に降るなら降る、織田につくならつく、そこがはっきりせん。そのような武士をこの元春は好かん。性根が揺れておる」 「……心はうつろい、定まるところを知らない。これが凡人というものです」  吉川元春の隣を馬で進む因幡国主の山名豊国は、青ざめた表情で答えていた。その言葉はかつて、鳥取城を追われていた彼を助け、鳥取城を奪い返し、因幡国主の座に戻してくれた盟友・山中鹿之助に対して伝えた言葉と同じものだった。  名門山名家の御曹司・山名豊国はいちど下克上の波に飲まれて没落した。その豊国を、尼子家再興のために義軍として戦っていた山中鹿之助が助けてくれたのだ。それなのに豊国は、二度までも鹿之助を裏切って毛利方に寝返った。  心はうつろい、定まるところを知らない。これが凡人というものです。  山名豊国は鹿之助にそう伝えて、詫びた。  二度と鹿之助と会うことはあるまい、鹿之助は毛利に討ち取られて死ぬ、そう思った豊国はせめて書状ででも鹿之助に詫びたかった。いや、山名家存続のために毛利に服従しなければ