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作者:水野良
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-05-20(富士见书房)
价格:¥670 原版
文库:富士见Fantasia文库
丛书:グランクレスト戦記(7)
代购:lumagic.taobao.com
グランクレスト戦記 7 ふたつの道 グランクレスト戦記 7 ふたつの道 水野 良 富士見ファンタジア文庫 本作品の全部または一部を無断で複製、転載、配信、送信したり、ホームページ上に転載したりすることを禁止します。また、 本作品の内容は、底本発行時の取材・執筆内容に基づきます。  CONTENTS 序章 第1章 魔都 第2章 対決 第3章 前哨 第4章 両雄 終章 外伝 父と娘  あとがき    序章  システィナの領主が、ロッシーニ家からテオ・コルネーロに替わって、およそ四ヶ月が過ぎていた。  テオから従属聖印を授けられた騎士らが地方の村々へ赴き、シルーカが制定した法に従い、統治を進めている。村人たちは荒れた農地をふたたび耕し、海に漕ぎだし漁を行いはじめていた。  もっとも治安は完全には回復しておらず、ラクシアのスラムから逃げだした住人が野盗と化して各地で略奪を働いており、旧勢力の抵抗もいまだ続いている。それでも若き英雄のもと、システィナの人々は絶望を克服し、貧しくはあっても平和な暮らしを築こうとしていた。  ラクシアの街も、落ち着きを取り戻しつつある。  富裕層は財産の半分を取り上げられたものの、住居はそのまま、商売も今までどおり続けることを許された。変化についてゆけず、没落した者も少なくなかったが、混沌渦カオスシユトロームが鎮まり海が開かれたこともあって、新しい商売の機会も生まれている。  新領主はシスティナの特産品であるオリーブやブドウを劣化しにくく利益率の高い油や酒に加工し、大陸に輸出するための準備をはじめており、新たな労働力の受け入れ先にもなっていた。  システィナには希望に満ちた未来が開けていると、人々は思いはじめている。  だが、大陸では大戦が激化しており、海峡ひとつで隔てられているだけのシスティナも、その情勢と無縁ではいられなかった──  その日も朝からシルーカは忙しい時間を過ごしていた。  アルトゥークの遊撃戦を指揮し、ダルタニア太守ミルザーを足止めしていたオイゲン・ニクラエ男爵が戦死したという報せを受け、一刻も早くテオを大陸へ戻すためである。だが、やり残していることがあまりに多く、なかなか実現できないでいた。  そして正午