后退 返回首页
作者:田口仙年堂,パルプピロシ
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-05-20(富士见书房)
价格:¥660 原版
文库:富士见Fantasia文库
丛书:はみ出し妖精旅団征戦記(2)
代购:lumagic.taobao.com
はみ出し妖精旅団征戦記 2 はみ出し妖精旅団フアミリア征戦記2 田口仙年堂 富士見ファンタジア文庫 本作品の全部または一部を無断で複製、転載、配信、送信したり、ホームページ上に転載したりすることを禁止します。また、 本作品の内容は、底本発行時の取材・執筆内容に基づきます。  CONTENTS 第一章 水の都に誘われ 第二章 対妖精部隊 第三章 変える力 第四章 妖精が戦うべき敵に 終章  あとがき 第一章 水の都に誘われ  大陸中央に存在する、誰のものでもない領地。  そこは八百年もの間、毒の霧によって閉ざされていた。手が届かない星の海と同じように、多くの人々にとってその場所は「存在はするが意味がない」もののひとつに過ぎなかったのだ。  毒の霧が晴れた原因は、誰も知らない。  ただ大陸の全ての住民にとって、その場所は意味を持つようになった。  ディルニスタン浸食領──  栄華を極めた国家の遺産が眠る土地。  六つの国はその土地を巡り、多くの血を流した。  時に剣を交え、時に睨み合ったまま、永遠に終わりが来ないと思われていた戦争だが、ここにきて新たな動きが生じる。  それをはっきりと確認するためでもあるのだろう。  ディルニスタン浸食領の北部、キラリア皇国にほど近い場所に存在する原野。  そこに六つの色に分かれた軍隊が集合していた。  合計で四〇万を超える兵隊の中心に、たったひとつの天幕が設置されている。  天幕の中には、一〇名。  円卓を囲んでいるのは、六国の首脳と将軍たちだ。  ともすれば全面戦争になりえるこの状況で、あえてこの場所でこの人物たちが集まったのには理由がある。 「いやぁ、やはり飲み物に関してはプレナレートに負けるわい。酒どころか果実汁までうまいときた」  卓の上でコップを弄くっているのは、ドレム帝国大将軍ウルゼル。  今回の会議の発起人であり、この場にいる誰よりも力を持っている者。齢六十を超えてなお、戦場に出れば自慢の眷属武器で数十人を薙ぎ倒せる偉丈夫だ。しかし今の彼は武器も鎧も身につけていない。自国の会議ですら鎧を着込む男なのに。  そんなウルゼルの背後にいるのは、同じく大将軍のゼイズ。  先の戦いで戦死した大将軍に代わり、臨時で位が上がった若い将軍だ。しかし彼の昇進がおこぼれだと揶揄する者はドレム軍にはいない。