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作者:広重若冲,藤真拓哉
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-04-28(讲谈社)
价格:¥540 原版
文库:讲谈社轻小说文库

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ぜんぶ死神が無能なせい ご利用になるブラウザまたはビューワにより、表示が異なることがあります。 口絵・本文イラスト/藤真拓哉 デザイン/團夢見(イメージジャック) 1 ノックするのは…… AM0時3分  0時を回ったときだ。  おれは一人、自室で懊悩していた。  明日の試験のため、一夜漬けするべきではないのか? いやしかし、いまさら足搔いたところで、戦況は変わらないのではないか? そう、もう焼け石に水なんじゃないか? 焼け石にコカ・コーラなんじゃないか? ああ、悩ましい。  そんなこんなで、おれがスマホのゲームをしていると、ドアがノックされた。  さて、誰だろう? 両親はいま外国だ。息子のおれもよくわからない理由で外国だ。いいのだろうか、そんな両親で。  大学生の姉さんは、今夜は帰らないという連絡があった。正義を果たすため、暗黒の都に攻め入ってくるらしい。まったく意味がわからないけど、あまり意味をわかりたくない。  というわけで、今夜、この挟間家にはおれと妹しかいない。だが妹がおれの部屋のドアをノックすることはない。  したくてもできないだろう。廊下にブービートラップを仕掛けてあるので。奴が、五体満足でここまで到達することは不可能だ。  ノックが繰り返される。  ハッとした。そういえば前に深夜の映画で見たぞ。Jホラーだ。日本らしく陰気な悪霊が出てくる映画だった。あれも深夜のノックからはじまったような。すると、あれか、現在進行形のあのノックは、Jホラー的なあれなのか。  おれは恐る恐るドアまで歩いていった。居留守とか使えるのか。Jホラーに居留守は通用するのか。そんなことを考えているあいだも、ノックは続く。  コン、コン、コンコンコン、コ、ン♪ コン♪ コン♪ ココココココンコンコン♪  気のせいか、途中からリズミカルになっているけど。なんか小粋なメロディ奏でているけど。 「どちらさん?」  問いかけるとノックが止んだ。  すると、舌足らずな声が答えるのだ。 「三河屋のサブちゃん」 「いやいや、三河屋のサブちゃんなわけないよね。そちらが誰か知らないけど、三河屋のサブちゃんでないことだけは言いきれるからね」  沈黙が返ってきた。なんだか得体の知れない悪霊は、おれのツッコミに恐れをなし、退散したのだろうか。  ホッと胸を撫で下ろそうとしたとき──コン