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作者:中里十,しめ子
类型:少年向 日文
出版:2016-05-20(小学馆)
价格:¥637 原版
文库:Gagaga文库
丛书:どろぼうの名人(1)
代购:lumagic.taobao.com
どろぼうの名人 小学館eBooks どろぼうの名人 中里十 イラスト しめ子 目次     一日目     二日目     三日目     四日目     五日目     六日目     七日目     八日目     九日目     十日目    十一日目    十二日目    十三日目    十四日目    十五日目    十六日目    十七日目    十八日目    十九日目    二十日目   二十一日目   二十二日目   二十三日目   二十四日目   二十九日目   三十四日目 二百四十一日目 二百六十二日目 あとがき 姉へ 登場人物 佐藤初雪……主人公。中学三年生。愛の「偽妹」。 川井愛………古本屋の店主。裏社会の有力者。 佐藤葉桜……初雪の姉。裏社会で活躍中。愛とは腐れ縁。 川井文………愛の娘。小学五年生。初雪を慕う。  私の姉は、魔女だ。冬には夜を纏う。  それは吸いこまれそうに黒いマント。  姉がそれをまとうようになると、雪が待ち遠しくなる。吸いこまれそうな黒につかまってしまった雪の結晶が、その小さなとげとげで私の目につきささって、血管に入りこんで、身体じゅうに回る。そうすると私は、自分の名前のとおりの存在になった気がして、姉の肩に降り積もって、どこまでも一緒にゆけるような気がする。  私の名前は、初雪。  佐藤初雪。  生まれてから今までに、もう十五回も冬を越したのに、私の名前はずっと初雪のまま。きっと姉のせいだ。『だって初雪は毎年降るでしょう?』。そうやって姉は魔法をかける。  私は覚えていないけれど、きっと姉は同じようにして、私を土くれから人にした。土くれを人の形に固めて、『あなたは初雪。私の妹』と魔法をかけて、私をつくった。  そのとき姉は、きっと寂しくて、私をつくった。  姉は寂しがり屋だ。あんなに強くて美しくて輝いていて、姉のそばにいる人は誰でも寂しさなんか忘れてしまうのに、自分のことだけは温められない。だから私をつくった。  私が姉のことを気にかけて、からかって、頼りにして、馬鹿にして、待って、待たせて、傷つけて、抱きしめて、愛するように。  私はそうしている。まるで、姉の言いつけに従う妹のように忠実に。  きのう、冬がきた。姉があのマントをま