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作者:荒川工,ことみようじ
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-05-20(小学馆)
价格:¥637 原版
文库:Gagaga文库
丛书:にこは神様に(ナニ)される?(2)
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にこは神様に○○(ナニ)される?2 小学館eBooks〈立ち読み版〉 にこは神さまに○ナ○ニされる? 2 荒川 工 イラスト ことみようじ 目次 神さま、お赤飯に仰天す。 神さま、家族に憧れる。 神さま、奇しくも彼を思い出せず。 永遠に救われない少女の行方。 さようなら、にこ。 * あとがき         ⅰ.  秋が、そろそろ帰り支度を始めていた。  足を踏みしめればカサカサと地面の枯れ葉が音を立てた。  そんな侘びしさに満ちた林の中で、栗下にこは立ち止まった。 「おーい、聞こえるー? ごはんだよー」  声が、風に応えた木々のざわめきに混ざって消える。  時刻は午後五時を回ったばかり。夕陽は遠くの空とビルの間に沈みかけていた。  一週間ほど前はTシャツ一枚でも過ごせたのが噓みたいに涼しい。 「あの子ってばもう、どこ行ったんだろ……」  ともすれば季節の感傷に浸りそうな自分を奮い立たせて、にこは歩を進めた。  ここはさして広くもない、自分が生まれ育った安国神社敷地内の林だ。ホームグラウンドといっていいだろう。  ──だけどそれでも、見つかんないだなんて。相手が神さまじゃ神社って場所は分が悪いとでもいうのだろうか。 「……くっそう、あのいたずらっ神め!」  腹立ち紛れにそう言い捨ててから、 「あいん、あい───ん!!」  ぐるりに向けて彼女神さまの名を呼ばわった。  がさり。そう草が鳴ったのは、にこのほんとにすぐ後ろ。  さらに間髪容れず、ふううぅぅっっっと背後から優しい吐息で、首筋に愛撫を受けた。 「ひゃああああああんっ!?」  飛び上がって振り向くにこの前には、捜し求めた相手の姿。 「あ、あいん! いったい今までどこ行ってたのっ!!」  ひと月ほど前に『あいん』と仮に名付けられた、金髪碧眼傍若無人諸行無常の超美少女。自他共に認める神さまは悪びれもせず微笑を浮かべていた。 「我、探検してた」  簡潔な言葉だけど、その意味まではちょっと測りかねた。 「たんけんー? 一か月もウチに暮らしてて、今さら珍しがるような名所旧跡なんかあるもんかしら」  もっとも、元からこの神社にさして見るべきところはないけれど。そこまで言うときっと