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作者:ろくごまるに
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-05-20(富士见书房)
价格:¥605 原版
文库:富士见Fantasia文库
丛书:封仙娘娘追宝録·奮闘編(5)
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封仙娘娘追宝録·奮闘編(5) 最後の宝貝 封仙娘娘追宝録・奮闘編⑤ 最後の宝貝 ろくごまるに 富士見ファンタジア文庫 本作品の内容は、底本発行時の取材・執筆内容に基づきます。  目次 封仙娘娘仙界編『龍華陶芸に凝り、またしても護玄心労す』 封仙娘娘追宝録外伝『秋雷鬼憚』 封仙娘娘仙界編『仙客万来』 封仙娘娘追宝録外伝『雷たちの大饗宴』 封仙娘娘追宝録外伝『最後の宝貝』 封仙娘娘仙界編『きつね狩り』  あとがき 封仙娘娘仙界編   『龍華陶芸に凝り、またしても護玄心労す』     一 「はっはっは! この大間抜けめ! 誰が貴様なんぞに服従するか!  私は自由に生きるんだ!  この広い仙界の隅から隅まで旅してやるんだよう!  誰も私を止められはしないんだ!  お前だって例外じゃない、お前のちんけな仙術なんざ、この私に通用しないんだ。  判ったらさっさと道をあけるんだね」  女は楽しそうに怒鳴りつけた。  ゴツゴツとした体ではあるが、男の筋肉の付き方とは明らかに違っている。  鍛えられた筋肉というよりは、野生の動物が持つしなやかな筋肉に近い。  頭には赤茶けた髪の毛が、バサバサに生えていたが見苦しさはなかった。炭よりも黒い瞳は、恐れを知らずに輝き続けていた。  嗄れてはいるがよく響く声で女は吠える。 「さあどけ、誰も私を止められないんだよ、私を湯吞みだと思ってなめてかかると、痛い目にあうよ!」     二  男は、道服と呼ばれる袖の長い服を着ていた。いわゆる仙人がその身に纏う服である。  白い道服には幾つかの飾りがあしらわれていたが、いたって質素なものだった。  歳の頃は二十代の半ばに見えたが、その外見にはさほど意味はない。  何故なら、男は正真正銘の仙人だったからだ。  その仙人は普段は温和な顔をしているせいか、今、眉間に寄っている皺が全く似合っていない。  眉間の皺の下には、糸のように細い目があった。  仙人の名は護玄。  護玄は言った。 「で、それがこの状況とどう関係があるんだい?  赤ん坊がうっかり小皿を割ったからといって、普通はこんな大騒ぎにはならないだろ?  普通は」 『普通は』という言葉を、護玄は嚙みし