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作者:ろくごまるに
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-05-20(富士见书房)
价格:¥518 原版
文库:富士见Fantasia文库
丛书:封仙娘娘追宝録(7)
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封仙娘娘追宝録 7 闇をあざむく龍の影 封仙娘娘追宝録 7 闇をあざむく龍の影 ろくごまるに 富士見ファンタジア文庫 本作品の内容は、底本発行時の取材・執筆内容に基づきます。  目次 序章 『龍衣の鏡閃』 第一章 『まだらの豹絶』 第二章 『混沌の大帝』 第三章 『混沌の円の儀堂』 終章  あとがき 序章 『龍衣の鏡閃』  和穂が宝貝をばらまいた事件から遡る事、七十六年前の話。  それは、とてつもなく分厚い雲が空を覆い尽くしていた、ある夜の事。  空には月も星も輝かず、ただ暗黒だけが広がっていた。  明かりらしい明かりは、道を行く数人の男の手に握られた提灯だけであった。  提灯に照らされた一同は、暗黒の空の下、田んぼの中の畦道を進んでいった。  提灯を持つ男たちは、無表情だった。まるで感情を持つ事を恐れているようですらあった。  光もなく、音も一つしかなかった。  若い母親の狂ったような叫び声が、ただ一つの音だった。  畦道を進んでいるのは、提灯を持った男たちと、大声で泣きわめく一人の若い母親。  赤ん坊を抱いた母親を、三人の老人たちが支えていた。  もしも、老人たちが誘わなければ、母親は一歩たりとも動きはしなかっただろう。  一同の先頭に立つのは一人の道士だった。  袖の長い白い道服を着た、老人だった。  道服に溶け込むような長い白髪と、髯をたくわえている。  道士、老人、男たち、若い母親。そして、母親の手の中の一人の赤子。そんな生気のない一同を嘲笑うかのように、水田の中の稲は青々と繁っていた。  ユラリユラリと畦道を進んでいく一行は、小川に辿り着く。  小川には小さな丸太橋が掛けられており橋の向こうには竹林が広がっていた。  暗闇の中で、風に吹かれた竹の葉がサラサラと音を立てていた。  先頭の道士は、懐から小さな鐘を取り出し振った。  チリン。  響くのは女の叫びと、竹の葉の音、それと道士の鐘の音。  道士は鐘を鳴らしながら、丸太橋を渡っていった。  一同は道士の後を続いていく。  鐘が鳴った。  チリン。  チリン。 *  竹林の中には、祠があった。  お供えも何もない祠だ。もし、これで床の位置が低ければ、