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作者:日々花長春,はぎやまさかげ
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-04-25(overlap)
价格:¥702 原版
文库:overlap文库
丛书:異世界混浴物語(4)
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異世界混浴物語 4 湾岸露天 古代海水の湯 目次 序の湯 フロローグ 一の湯 水底のネプトゥヌス 二の湯 水蒸気は爆発だ 間の湯 新たなる配管 三の湯 『潮騒の乙女』亭にて 間の湯 追憶の残り湯 四の湯 黄昏の水平線に妹を洗え! 序の湯 フロローグ  緩やかな山道をガタゴトと音を立てながら馬車が進む。  『火山と鍛冶の国』ヘパイストスを旅立った俺達は、半月程の旅を経て大陸の南東部に位置する半島の入り口まで辿り着いていた。  周りを見てみると、南国風の木々が青い空を背景に涼しげに揺れている。  季節は夏真っ盛りだが、日本のような肌がねばつくようなじっとりした感じではない。こうして山道を進んでいると、木陰のおかげか蒸し暑さは感じない。  こうして森林浴を楽しみながら山道を歩いていると、この世界に来て良かったとすら思えてしまう。俺は熱いお風呂は好きなのだが、蒸し暑いのは苦手なのだ。 「ふんふん……潮の匂いが濃くなってきましたね」  俺の隣を歩いていたリュカオンの少女ロニが鼻をぴくぴくとさせる。 「言われてみれば微かに……よく分かるな」  濃い緑の匂いに混じって、微かに潮風の匂いが感じられる。これは言われなければ気付けなかっただろう。流石は狼型の亜人リュカオン、鼻が良い。 「偉いぞ、ロニ」 「えへへ……」  頭を撫でてやると、蕩けそうな表情になって髪と同じカスタードクリーム色の毛並みの尻尾をブンブンと振りまくる。こういうところは狼と言うより子犬のようだ。  この大陸の南側には東西それぞれに半島がある。東側の小さな鉤爪半島と、西側から南側へ蓋をするように弧を描いて伸びる大きな竜尾半島だ。その先端は鉤爪半島の近くまで伸びている。  この二つの半島に囲まれる内海は比較的穏やかな海で、大陸南部の街々に豊かな恵みをもたらしていた。  この山を越えれば東側の鉤爪半島。『海と商人の国』ネプトゥヌスである。 「ほんの少しだけ、水のお姉様の力を感じますねぇ」  馬車の御者台からラクティの声が聞こえてきた。一見小柄なメイドに見える彼女は、実は六柱の女神姉妹の末妹、闇の女神だ。そのため他の女神の力を感じ取る事ができる。  たとえばその地でどの女神が、どの程度信仰されているかも、すぐに分かるらしい。 「少ししか感じないのは、こ