コピーフェイスとカウンターガール2
小学館eBooks〈立ち読み版〉
コピーフェイスとカウンターガール 2
仮名堂アレ
イラスト 博
目次
序章
第一章 早川早苗からの招待状
第二章 東京賛歌
第三章 早川早苗の部屋
第四章 大学祭二日目・前半
第五章 大学祭二日目・後半
第六章 親戚召喚
第七章 イケメンコンテスト
終章
序章
急にこんなところに呼び出されたりして、戸惑ってるかなー?
べつに果たし合い。殴り合い。親の仇だ、いざジンジョーにショーブ。なんてことじゃないから安心してね。
んん? そんなことはわかってる?
本当かな? どうかな? 噓じゃないかな?
じゃああたしが今から言おうとしていること、当ててみてくれる?
見事正解したら、そうだね。これからしようと思っていること、ダブルでお見舞いしてあげようか。なんならいっそのことトリプルでもいいぞー。
あれれ? なにも言ってこないな。
ま、思っていても口に出すのは恥ずかしいもんだよねー。
その気持ちはわからなくはないよ。もっとも、あたしはわりとなんでもかんでも言っちゃう性格だけどー。
でも、たぶん君の予想通りで間違いないと思うよ。ゲームで言うところのフラグはバンバン立ってるし、仮にフライングしたって大丈夫。ブーイングなんてしないから。
おやおや。それでもまだなにも言わないかー。慎重だね。臆病とも言うけど。
でも、謙虚な人は嫌いじゃないよ。そのモジモジしているところも悪くないなー。
と、まあ、こんな感じでいつまでも焦らし続けるのも悪くはないけどね。そろそろ言おうか、いわゆる本題を。
今日の昼間に言ったこと、覚えてるかなー?
一番がんばった人にキスをあげるっていうやつね。いわゆるM・V・P!
あれ、実は君にあげようと思ってるんだー。
予想外? でもそこはかとなく期待はしてたでしょー。噓じゃないよ、本気だよ。
あ、でも今すぐってわけじゃないんだ。
もっとロマンティックな場所と時間のほうがいいかなー。
あたしだってそういうのは気にするんだよ。一応、女の子なわけだし。
んーと、どこにしようかな? たとえば夜景が見える展望台とかいいかなー。
うん?